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ホームページ発注時の「見積り」のポイント【2023年版】

ホームページ発注時の「見積り」のポイント【2018年版】

ホームページ制作を依頼するときに制作会社へ見積書を作ってもらったことはありますか?

ホームページ制作会社によって色々な見積り方があり、価格も振れ幅が非常に広い場合があります。
実は、見積り方によって、その制作会社がどのような制作を行っているのか?
また、どんな制作を重要としているのかも垣間見えたりもするんです。

今回は、その見積書の見方と費用感のギャップの違いをご説明します。

目次

見積りパターン

ページ換算(数量換算)型

見積りの内訳を見てみてください。
項目の中身が

内容 数量 単価 金額
トップページデザイン 1ページ ●●円 ●●●円
YYYページデザイン 5ページ ●●円 ●●●円
XXXページデザイン 10ページ ●●円 ●●●円

となっているような見積りがあります。
ポイントは「数量」の部分が「●ページ」となっているところにあります。

どんなページが1ページあたりいくらなのかを明確にしているような見積り方です。
そのため、「ページ換算」というような言い方をします。

ページ換算の場合、仮にXXXページの10ページの制作のうち
5ページは掲載要素が多く、1ページを作成するのに2日かかり、残りの5ページは1ページを制作するのに
1日しか掛からなかったとしても、1ページあたりは同じ値段となります。

また、クリエイターAは、1日で3ページ作れるけど、クリエイターBは1日で5ページ作れるという場合でも1ページあたりの値段は同じです。

もちろん、XXXページの中で制作ボリュームが変わるのであれば、予め、項目を分けて、単価も切り分けるのですが、細かく分ければ分けるほど、事前確認と見積もり制作ウエイトが高くなるので、基本的には大雑把な括り方にはなりがちです。

この見積もりの場合、1ページあたりに対して、やり取り時間、修正なども予想して含まれた金額となり、1ページあたりが高く見えたりもします。
単価が大きいような場合はあまり気にならないのですが、バナーなどの依頼主側から見ると簡単そうなものを依頼すると1個あたりが高く見えたりします。

一見、1ページあたりが明確なので、とても分かりやすい見積もりに思えますが、なぜそのページがその金額なのかが見えにくく、費用を下げる手段「ページ数を減らす」という部分に寄り易くなります。

大量なページを作成する場合は、ページ換算になっていると、「不要なページを削る」という手段も考えやすいですが、数十ページ程度の場合は、ページ数を減らすと、本来訴求しなければならない要素も落とすことになるため、コンテンツ価値を下げることに繋がりやすくなります。

この手のページ換算(数量換算)型の単価に関しては、相場を一覧化していますので、こちらをご参照ください。

WEB制作(ホームページ制作)費用・料金の相場【2018年版】

工数換算型

工数換算型は以下のようなタイプのものです。

内容 数量 単価 金額
トップページデザイン 3人日 ●●円 ●●●円
YYYページデザイン 10人日 ●●円 ●●●円
XXXページデザイン 12人日 ●●円 ●●●円

工数とは、その作業にかかる時間を示します。そのため単位が人日や人月となります。
その作業を行うのにトータルで「何日かかるのか」が単価と掛け合わさり、金額として換算されます。
または、制作期間が1日なのに対して、3人日と計算されている場合は、3人で1日作業したという事になります。

これは、実際にかかりそうな制作時間を踏まえたうえで換算されるため、見た目上は、どの制作物にどのくらいの時間がかかるのかがわかりやすくなります。
このタイプの見積の場合、その制作会社の費用感が非常にわかりやすくなります。
人日に対する単価が見えているので、その企業で、その制作をする人が1日あたりどのくらいの費用がかかるのかが明示されているからです。

言ってしまえば、その方の時給が見えるというような感じでしょうか。
但し、正確には時給ではないことをしっかりと認識していただかないと「高い」という結論にしか至りません。

例えば
デザイン費用の1人日あたりの単価が40,000円だとすると、デザイナーに1日かかりのお仕事を依頼すると40,000円という事になります。
これをそのまま時給換算してしまい、1日8時間労働で40,000円なので、時間にすると5,000円という事になります。
「時給5,000円?そんなに高いの?」となりますが、実際はそんなことはありません。
工数の単価の中には、当然のことながら、会社の利益や、諸雑費も含まれます。
なので、アルバイト感覚での時給と比較したり、ご自身の給与を時給換算したときの金額と比べると、但し判断ができなくなります。

さらに、単価が高い事が割る事だとも限りません。逆に安すぎると危険な場合もあります。
単価が高いという事は、それだけ優秀なスタッフが作成している可能性もあり、しっかりと質の高いモノを仕上げてくれる可能性があります。
逆に、安すぎる場合は、アシスタントレベルの方が作成していて、素人に毛が生えたようなものを仕上げてくる可能性もあります。

安いから良いというわけではないので、注意が必要です。

工数換算の場合は何にどれだけの時間がかかってしまっていることがわかるので、費用を抑えたい場合に、
ページではなく、作業内容をそぎ落とすことで費用を抑えられる可能性があります。

例えば「素材の写真を発注側が用意する」「打ち合わせに出向く」「やり取りをシンプルにする」「希望を明確にする」などがあります。
発注側が制作側に寄り添うだけで費用を抑えやすくなるので交渉しやすいかもしれません。
但し、交渉したからには、ご自身で対応しなければならないことはしっかりと対応しないとトラブルの原因になりやすいのでご注意ください。

こちらに関しても、相場を下記にまとめているのでご参照ください。

WEB制作(ホームページ制作)費用・料金の相場【2018年版】

サービス一式換算

数量換算、工数換算のほかに、サービス一式換算のようなものもあります。

例えば、

内容 数量 単価 金額
ホームページ制作 1式 ●●●円 ●●●円

というようなものです。

作業項目を大きくひとくくりにしてしまい、金額をまとめて掲載するような場合に、このような表現を使用するケースがあります。

このような書き方をするのにはいくつかパターンがありますが、ここでは、2つ紹介します。

ひとつは、既に詳細項目を話し合い済みで、合計金額に対して合意してもらっているような場合です。
提案書などで制作内容も明記されていて、合計金額に了承してもらっているため、見積書上、全項目を改めて
記載せずに、一式として掲載するような場合があります。

または「100,000円ホームページ制作パック」のようなサービスを展開しているような場合、
項目自体が「100,000円ホームページ制作パック」となり、内訳は公開せずに、サービスとして一式とすることがあります。

どちらにしても、全体をひとくくりにすることで、少し安く設定しているケースが多いです。

見積もってもらう時のポイント

予算を明確に伝える

見積もってもらう場合、まずはやりたい事予算を明確に伝えて、相談することがベストかと思います。
その際に、予算を安く言わないことをお勧めします。
やりたいことに対して、予算があまりにも低すぎる場合、そこから金額を上げていっても
制作会社との信頼は崩れている状態なので、あまり良好な関係を保てなくなってしまいます。

しっかりと決まった予算を伝えたうえで、やりたいことを伝えれば、制作会社側も、どのようにすれば
やりたいことを叶えられるか検討するはずなので、予算内での提案をしてくれるかと思います。

予算が決まっていない場合

資金調達は見積もりを見てからという場合もあるかと思います。
この場合は、資金調達が可能そうな範囲とやりたいことを伝えてください。
そうすることで、松竹梅などのグレードをつけて見積もってくれるはずです。

松竹梅の見積りをもとに資金調達を行い、調達後に改めて調達できた予算をもとに再度相談するのが良いかと思います。

何にしても、ホームページ制作はある一定の金額以上は天井なしに色々なことが出来てしまいます。
実際に私自身も数千万円規模のサイト制作に何度も携わったことがあります。
人によっては、「ホームページが数千万??」と思われるかもしれませんが、そういうホームページもあるんです。
予算を全く設定せずに、見積りをしてしまっても、基本的には高くなりがちなので、
「財布事情を知られたくない」「安ければ安いだけ良いから予算を教えたくない」などあるかもしれませんが
あまりお勧めできません。

値引き交渉のポイント

基本的には値引きはお勧めしません

値引きを求めるなら初めから予算を提示する方が得策です。
値引きを求めた瞬間に、関係に傷がつきます。
制作会社もプロフェッショナルなのでそれが品質に影響を及ぼすことはないと思いますが、
制作会社によっては、対応が変わってしまうことがあります。
まずは、しっかりと予算を決めてください。または〇円~〇円の間で松竹梅のプランをお求めください。
それがベストです。

工数で減額を図る

それでも値引きが必要な場合は、依頼をそのままに減額するのではなく、依頼している内容の中で、
何が工数を上げてしまっているのかを見て、不必要であれば、その内容を変更することで減額を図ってください。
または、短期制作の場合は、「特急費用」などが乗っている可能性もあるので、制作期間を伸ばしたり
制作フェーズを分けることで減額が可能な場合もあります。

また制作会社と良好な関係を築くことも一つの手段と言えば手段です。

私自身、いくつかの制作会社やフリーランスと提携し、制作をサポートしてもらっています。
私が発注する金額は、他の依頼に比べ、安く発注させていただいています。

それは私自身がWEB制作に精通し、何をどのように発注すれば効率的に作業が行えるかを知っているからです。
さらに、私は、発注する際に、出来る限り上に立たないようにしています。
あくまで、私は、制作会社やフリーランスの方に協力していただいている身であると考えています。

発注者だからといって偉そうな態度をとってしまうと、一方的な依頼の押し付けになってしまうので、相手に負担になりますし、相手からの意見も聞きだしにくくなります。

実は相手の意見には、相手の負荷を下げるポイントが含まれていたりします。
そういった部分をケアし、実行し続けることによって、私の依頼の場合は、工数の削減が望めるので、通常の単価よりも安くしてもらえています。

絶対にやってはいけない値引き交渉

「成功したらもっと払うので」
それに期待する制作会社はありません。成功する前提であれば、最初から予算の組み立てができることくらい制作側もわかっています。
そういった交渉をする方に、制作会社は「怪しい」という印象しか持ちません。
成功する自信があるのであれば、しっかりと事業計画をまとめて融資を求める方が賢明かと思います。

「別の案件で補てんするので」
これは初対面の相手にはあまり使わない方が良いかと思います。
制作会社やフリーランスはこの手の話を非常に多くいただきます。そして多くの方が、別の案件では補填できません。
そのため、このような減額交渉は、ある程度の信頼関係がある間柄でしか成立しません。

「他のところは〇〇円だった」
これは家電量販店で利用する値引き方法です。
まったく同じものが提供されるわけでもないのに、他の制作会社を引き合いに出しても意味がありません。
これを言われても、制作会社としては、「安いだけがお望みならそちらへご依頼ください」と決断されてしまいます。

このような交渉は、言った瞬間に関係に傷がつくので、あとから取り繕うことが難しくなります。
もっと良い関係が築けていれば、修正対応を安く対応してもらえたり、場合によっては無料で対応してもらえたかもしれないチャンスを逃します。

まずはしっかり予算をもって相談

これに尽きます。

ホームページ制作の御見積のご相談はこちらまでどうぞ

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この記事を書いた人

Webディレクター歴20年。大卒後、制作会社や広告代理店を経て、2013年に独立。ビジネスに貢献するWebサイト制作をモットーに大手企業から個人事業主まで幅広い顧客のWeb戦略をサポート。昨今では制作会社や顧客のWeb担当者へのWebディレクション教育なども担当する。Webに関するご相談は本ページ上部の「ご相談・お問い合わせ」まで。

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