MENU

【WEBサイト制作】制作会社とフリーランスどっちがいい?メリットとデメリット解説

【WEBサイト制作】制作会社とフリーランスどっちがいい?メリットとデメリット解説

昨今、WEBサイト制作をご依頼される際に、合わせて検索されているキーワードとして多いのが「フリーランス」というワードです。

多くの方が「フリーランスの方が安そうだから」という理由でフリーランスを探しているようですが、実際のところはどうなのか、長年WEBコンサルとして制作会社やフリーランスにWEB制作の発注させていただいている当社が、制作会社のメリットデメリットをしっかりと制作現場の生の声としてお伝えしたいと思います。

目次

WEBサイト制作において
制作会社とフリーランス、どちらの方が良いか?

制作したいWEBサイトの内容・仕様や、制作会社またはフリーランスとの繋がり方・関係にもよりますが、無難なのはWEB制作会社です

当たり前の事ですが、制作会社には、良い制作会社と良くない制作会社があります。
フリーランスも同様に、良いフリーランスと良くないフリーランスがあります。

但し、制作会社というのは法人なので、少なくとも法人になるだけの仕事があります。
仕事があるというのは、それだけ、発注されるサービスを提供しているということです。その分、実績も多く安定したクオリティを提供してくれる可能性が高くなります。

フリーランスの場合は、制作会社と異なり、基本的には1人なので実績が少ない事もあります。仕事量も安定しにくく、急に廃業してしまうケースも少なくありません。

昨今では、趣味程度でWEBサイトを作っていた人が副業感覚でWEBサイト制作のフリーランスになることもあり、プロフェッショナルとしてのクオリティが伴わないこともあります。

このような発注リスクを踏まえると、制作会社を選ぶ方が無難ではあります。

制作会社のメリットとデメリット

制作会社を選ぶメリット

制作会社を選ぶメリットは、上記でも挙げたように安全性や安定性です。

制作会社の代表の気持ちとして考えてみるとわかりやすいかと思いますが、これから自分の会社をWEB制作会社として成長させていきたいと考えているのに、まったくデザインのできない素人をデザイナーとして雇うでしょうか?
または、まったくの制作未経験の人間を客前に出してわざわざ恥をかくような事をするでしょうか?

一般的にはこのようなことは考えにくくなります。せっかくなら、自分の会社には優秀な人材を採用したいと思うのは当たり前のことです。
制作会社とは、そういった良い人材で組織を組み立てていきたいという前提で成り立っているため、制作品質に対して、ある程度の安全性があります。

メリットを翻す人材問題

但し、制作会社なら安全性が高いというのは絶対的な事ではありません。

昨今では、WEB制作業界では人材が不足していると言われていますが、実際、周りを見渡してみると、WEB制作会社に入りたいけどなかなか入ることが出来ずに苦労しているという人も多く見受けられます。

これはいったいどういう事なのか当社なりに説明させていただきます。

大工や板前などには、修業というものがあります。

修行というものは、未熟な新人を人前に出しても問題ない、大工や板前として認められるレベルへ高めるためにあります。

WEB制作業界においては、制作会社での下積み時代がそれにあたるのかもしれませんが、実際は、WEB制作会社では、育成環境が整っていないため、育ち切らずに辞めてしまう人も多いというのが実情です。育ち切らないで辞められてしまうと、教える人はどんどんと少なくなってしまい、制作会社としては、育てなくても、仕事ができる人材を求めがちになっていきます。

育てなくても仕事ができる人材というのはごく一部の優秀な人材のみなので、需要と供給のバランスが合わなくなってしまい、制作案件に対して対応できる人材が少なくなります。

このような状況は、専門学校やオンライン学校を盛り立てます。

人手不足なところに対して、専門学校やオンライン学校でWEBの制作を学んだ人材を送り込みます。

ここで問題なのは、専門学校やオンライン学校で教えてくれることは、誰でもついてこれるようなカリキュラムとなっていて、自身の才能や努力で培った力や、社会の厳しい環境で培った力とは異なるものになってしまうことです。

そのため、専門学校やオンライン学校で学んだ多くのクリエイターが実際のWEB制作の中では戦力外になりやすくなります。(もちろん、そういうところでしっかりと学んでしっかりと実力をつける方も多いです。)

制作会社としては、人手が足りないので、まったくの素人よりは、少しでもわかっている人を入れる方が良いという判断から、実力の足りないクリエイターを雇います。雇うものの、そもそもの育成環境がないため、なかなか良い成長ができないケースがあります。年齢が高くなっていけば後輩も出来てしまうので、嫌でも客前には立たなければいけなくなってきます。

こうして生まれるのが、WEB制作業界の人手不足による低品質化です。

制作会社だからといって絶対の安全性があるわけではない

だいぶ横道に反れてしまいましたが、上記のような理由により、WEB制作会社だからといって絶対の安全性があるわけではありません。

あくまで、フリーランスと比較した場合に、品質に対する一定の品質を望めるというレベルにとどまります。

コストに妥当性がある

さらに制作会社のメリットを挙げるとすると、コストに対する妥当性があると言えます。

「え?制作会社って高いでしょ?」

って思われるかもしれませんが、確かに、制作会社には、作り手以外の人員(経理や営業)がいるので制作費には、そういった作り手以外の間接工数も乗ってくるため少し高くなりやすいというはあります。

ただ、制作会社として、やっていくためには、多くの案件実績が必要となり、多くの案件実績があるということは、相場感も理解したうえで、自社のサービスを展開しています。制作会社によってサービスの違いがあるので、同じような依頼をしても会社によっての見積金額が異なる場合がありますが、それは、サービスが異なっていることに起因しています。実際の人件費自体は会社によって大きく異なるという事はあまりありません。異なる場合は、明らかに品質の違いなどがあったり、サービスそのものの違いがあります。

踏まえると、相場を踏まえたコストを提案してくることが多いので、サービスに対する費用の妥当性は高いと言えます。

継続性が高い

昨今ではすぐに潰れてしまう制作会社というのも少ないわけではないですが、フリーランスに比べれば、継続性の高さは非常に高いと言えます。

WEBサイトの場合、この継続性は非常に重要なモノになります。

作ってもらったものの、作ってもらったところが自己破産してしまって、その後の更新が一切できなくなってしまったり、ひどい場合には、作ったところがサーバを管理しているような場合は、サーバの契約が切れてしまって、サイト自体がなくなってしまうようなことも考えられます。

最悪のリスクは自社でサーバ契約するなど回避策もありますが、できれば、制作を行ってもらったところとは長い付き合いができる方が、コストも最適化できますし、対応も高まりやすいので、最善と言えます。

制作会社を選ぶデメリット

かわって、制作会社を選ぶデメリットについてです。

費用が少し高くなりやすい

メリットの際にも少し触れましたが、制作会社は、実際に作る人以外にも、営業を担当している人や、経理や事務の方もいます。そういう方々のお給料(間接工数)を何で補っているかというと、制作費用の中から捻出しています。そのため、一般的には、制作会社の方が費用が高くなりやすいです。

だからといって必ずしも制作会社の方が高くなるとは限りません。制作会社は相場を理解しているので、サービスに対して、相当な自信があったり、価値観が高かったりしない限りは無謀な金額を提示したりはしません。提示される金額には何らかの根拠があります。

そのため、相場外のフリーランスと比べた場合、制作会社の方が安くなるということもあります。

制作会社が必ず高いという思い込みはかえって間違った判断をしてしまう場合もあるので注意が必要となります。

制作担当者を選べない

制作会社の大きなデメリットはこの部分かもしれません。

制作会社は多くの社員を抱えています。そのため、対会社として接する限りは、その中の誰が担当者になってもおかしくありません。

もちろん、制作会社側としては、もっとも案件にマッチしている人材をあてがうのですが、希望通りにはならないというのが実情です。

そのため、制作実績などをみて、その制作会社を指名したものの、実際に担当するスタッフが、制作実績とは異なるスタッフで、思ったようなクオリティが上がってこないようなケースもあります。

また、制作会社はスタッフの入れ替わりも早いので、先日まで担当していた人が急にいなくなって、他の担当者に変わってしまう事もあります。

ちゃんと引き継いでくれる分、制作会社の方がマシだとは言えるかもしれませんが、周期の早い会社だと半年に1回くらい変わってしまうので、コミュニケーションの構築のしなおしなどの負荷を考えると、つらい部分はあるかもしれません。

フリーランスのメリットとデメリット

さて、では、フリーランスのメリットとデメリットにはどんなものがあるでしょう。

基本的には制作会社と反面的な立場になりますが、細かく説明していきましょう。

フリーランスを選ぶメリット

まずは、フリーランスを選ぶことによるメリットについてです。

制作する人を指名できる

制作会社では制作する人を指名できないことがデメリットとなっていましたが、フリーランスの場合、基本的にはひとりで作業されている方が多いので、制作してほしい人を指名しているのに等しい発注が行えます。

フリーランスの実績や人柄、スピード感など様々な条件をしっかりと選ぶことができます。

但し、その見極めが非常に難しいというのも実情です。

一般の方が、そのフリーランスの力量を見極めるというのは基本的にはできないと思っていただいても間違いではありません。

そういう難しさもあるからこそ、制作会社を選ぶ方が無難になるのですが、もし、フリーランスをしっかりと見極められるのであれば、自身の求めているクオリティを確実に提供してもらうことが可能になります。

実績が正しく制作物に反映される

制作会社と異なり、フリーランスの場合はひとりで運営しているので、制作実績は基本的には、自身で作られたものになります。そのため、実際に制作してもらった時に、事例で見たものとの乖離がほとんどありません。

もちろん、本人の得意・不得意などによる差異はあるかと思います。
それでも事例の作品を制作した人と実際に作る人は同じ人になるのです。

ただ、気を付けなければいけないのが、フリーランスになる前の制作会社時代の制作事例です。
一般公開はされていないものの、その場だけで見せる資料として、フリーランスになる前の制作事例を手持ちで来る場合があります。
または、パスワード付きの資料などで、他には見せないでくださいという但し書きで送ってくる資料の中に、フリーランスになる前の制作会社時代の制作事例を載せているようなケースもあります。

この場合は、その方が一人でそのサイトを制作したわけではないので、実績との乖離が発生する場合があります。

口ぶり的には「ほとんど一人で作った」という場合もありますが、制作会社で仕事をしている以上、一人で制作をするというのは非常にレアケースです。
制作会社の中では、営業、ディレクター、デザイナー、コーダーなど、作業分担で対応することも多く、デザイン1つにしても、周りの他のデザイナーからアドバイスを受けているケースだってあります。そうやって出来上がったものは、ひとりで作ったものとは呼べるものではなく、実際に、事例と制作したものの品質が乖離するケースが多くなるので注意が必要です。

制作会社に比べると安価になるケースがある

制作会社の場合は間接工数が発生する分、ひとりで制作対応をしているフリーランスの方が安くなりやすいというのはこれまでにもお話してきている通りです。

しかも、会社と異なり、利益を計算していない場合もあるので、本来であれば、会社なら利益率の計算をしっかりして、会社にどのくらいのお金が貯まるのかを踏まえた上での見積もり感となりますが、フリーランスは生活の分だけ稼ぐという感覚の人もいるため、制作会社と比較すると安価になるケースが多くなります。

但し、いくつかの注意点があります。

利益計算が出来ず自分で自分の首を絞めるフリーランス

フリーランスの人は利益計算が下手な人が多いです。これは当社の体験上でも実感しています。

その場の生活費だけを稼ぐような働き方をしていることが多いので、タイミングが悪く、案件が足りていない状況になると、費用感がブレはじめたり、品質が落ちて「安価なのでこの程度まで」と急に今までになかったボーダーラインを引かれるケースもあります。

価値観が生まれ単価が高騰するフリーランス

フリーランスの相場感というのは難しく、人それぞれという事が多いです。一般的には、制作会社よりも安くなりやすいのですが、そのフリーランスに人気が出てしまうとブランド的な価値観により価格が高騰します。

または、今までの経歴が多かったり、レベルの高いところで仕事をしていた人などは、フリーランスになってからの方が上手くブランディングできて、制作会社にお願いするよりも高くなるような場合もあります。

フリーランスを選ぶデメリット

フリーランスのデメリットについてお話していきましょう。

突然、音信不通になってしまうこともある

よく聞く話ですが

「作業をしていたフリーランスと連絡がとれなくなってしまった」

ということがあります。

当社でも1度ではありますが、そういったケースがありました。
結果的には3週間後に連絡があり「体調不良で連絡ができなかった」という事でした。
このように、逃げるわけではないけど、体調不良という一般の会社ではありえないような理由で連絡がとれなくなることもあるのです。

しかも、フリーランスは拠点を自宅にしている人がほとんどなので、名刺などに住所を入れていないことが多いです。

仮に逃げられてしまった場合にはそのまま諦めるしかなくなります。

仮に契約書を結んでいても、そもそも、契約書を理解できる常識感が分かる人は逃げたりしないので、契約書を結んだとしても逃げる人は逃げます。

損害賠償の話をしたところで、そういう方に支払い能力があるわけではないので、結局は、発注した側が大きな損害を被るだけなのです。

故に、フリーランスに発注する場合は慎重に選ぶ必要があり、且つ、必ずリスクも付きまとうのです。

幅広い制作に対応しきれない

フリーランスは基本としては一人で活動をしているので、対応できることも部分的になりやすいというのが実情です。

WEB制作をする場合、制作関係者としては

  • マーケッター
  • ディレクター
  • ライター
  • フォトグラファー
  • デザイナー
  • コーダー

あたりとなります。

ディレクターがライターやマーケッターを兼任することが多いですが、それでも、各工程には異なる技術が必要となります。

フリーランスに依頼をするということは、この中の誰か一人を選ぶということに等しくなります。

昨今では、フリーランスデザイナーが
「マーケティングもわかります」
と言うようなこともありますが、デザインとマーケティングが両立できるほど
デザインもマーケティングも簡単な世界ではありません。

仕事が欲しいがために、上っ面のマーケティング知識だけを言っているだけに過ぎないというのが大多数だと言えます。

このように、フリーランスには対応できる範囲が決まっているため、必要に応じた相手を選ぶ必要があります。

もし、全体的な対応を求めるのであれば、ディレクターあたりを選ぶのが良いでしょう。
ディレクターの場合、ディレクションは本人が行い、他の業務は他のフリーランスと協業している事が多くなります。

デザインだけとか、コーディングだけとかというお話でない限りはディレクターあたりに相談するとうまく解決してくれるかもしれません。

まとめ

このように、制作会社とフリーランスの違いは、ただ単に、費用感がフリーランスの方が安いというわけではなく、様々なメリットとデメリットがあり、デメリットの中には、大きなリスクも存在しています。

しっかりと自社の求めるものと、対応者(社)がマッチしているかどうかを検討したうえで、制作会社とフリーランスを選定すると良いでしょう。

現在検討中の制作を制作会社とフリーランスどちらにした方が良いのか悩まれている方は、気軽に当社までご相談ください。

WEBコンサル経験豊富な当社が的確にアドバイスさせていただきます。

ご相談はこちらから

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Webディレクター歴20年。大卒後、制作会社や広告代理店を経て、2013年に独立。ビジネスに貢献するWebサイト制作をモットーに大手企業から個人事業主まで幅広い顧客のWeb戦略をサポート。昨今では制作会社や顧客のWeb担当者へのWebディレクション教育なども担当する。Webに関するご相談は本ページ上部の「ご相談・お問い合わせ」まで。

目次