用語集A〜Z

MROC

よみ: エムアールオーシー

特定のテーマに関心がある顧客や見込み顧客を Web 上のコミュニティに集め、長期間にわたって会話や行動を観察する「参加型リサーチ(市場調査)」の手法です。Market Research Online Community の略。

従来手法との違いとメリット

単発のアンケートや数時間のグループインタビューとは異なり、参加者同士の日常的なコミュニケーションを長期間(数週間〜数ヶ月)観察します。

  • 潜在ニーズの発掘:単発の質問では引き出せない、ユーザー自身も無自覚な本音や悩みが見えてくる。
  • 生きた一次情報:新サービスの開発や既存サービスの改善において、「競合と比べて自社がどう見えているか」をリアルな声として拾える。

実務における運用環境

専門の調査プラットフォームだけでなく、近年では「Slack」や「Discord」などの身近なチャットツールを基盤にして運営されることも増えています。

よくある落とし穴(注意点)

  • コミュニティの放置(過疎化):立ち上げただけで運営側が放置してしまい、誰も発言しない「死んだコミュニティ」になってしまう。
  • 工数の見立ての甘さ:質の高い洞察を得るには、週 2〜3 回のお題提示、参加者の発言へのこまめな返信、オンラインイベントの開催など、「人手による継続的な働きかけ(コミュニティマネジメント)」が不可欠です。ここはツールで自動化・代替できない泥臭い領域だと割り切る必要があります。

言葉をよく利用する人

  • マーケター
  • Web 担当者(発注側)
  • プロデューサー
  • ディレクター
  • 広報

会話上での使用例

新サービスのリサーチ方法をプロデューサーと相談する場面

  • プロデューサー
    新サービスの開発に向けて、もっと深いユーザーの声が欲しいんだ。単発のインタビューだと物足りなくて。
  • Web担当者
    でしたらMROCを立ち上げましょう。ターゲット層を20人ほど集めて三ヶ月くらい継続的に会話を回すと、一回のインタビューでは出てこない本音や潜在ニーズが浮かんできます。
  • プロデューサー
    長く付き合うからこそ見えるものがあるんだね。その方向で進めてほしい。

コミュニティ運営の負荷を相談する場面

  • マーケター
    MROCを始めてはみたものの、運営が全然回らなくて投稿が止まりかけているんです。
  • Web担当者
    MROCはモデレーターの手間が一番のコストなんです。週に二、三回のお題出しや返信が欠かせないので、専門業者に委託するか、社内で週5時間以上を確保するか、どちらか覚悟を決めましょう。
  • マーケター
    放っておくと死んでしまうんですね。委託も含めて予算を組み直します。

関連 Lesson(本書本文)

Lesson 6-2 キーワードリサーチ