ホームページ保守費用はいくらが適正?【2026年版】相場・内訳・削減のコツ

「制作会社から月額の保守費用を提示されたけれど、この金額は妥当なの?」「そもそも保守契約は必要?」——ホームページの保守・管理費用は、Web担当者の方から特にご質問の多いテーマです。

先に結論をお伝えします。ホームページの保守費用に「一律の相場」はありません。適正な金額は「誰に・何を・どんな仕様のサイトで」頼むかで決まります。本記事では、ウェブコンサルティングとして多くの保守契約を見てきた当社の視点から、保守費用の構造と考え方、そのうえでの相場感、削減のコツまでを解説します。

目次

保守・管理費用の「支払先」の構造

保守費用を考える出発点は、「毎月いくらか」ではなく「誰に・何のお金を払っているのか」です。ホームページの維持にかかるお金は、性質の異なる3種類に分解できます。

  • 実費(インフラのお金):ドメインの維持費、サーバの利用料。月数百円〜数千円程度の固定費で、誰を通して払ってもかかる金額はほぼ同じです
  • 作業費(人のお金):更新対応・修正・技術保守など、人が手を動かす費用。取り決めた内容によって金額が変わる、保守費用の中心部分です
  • 管理手数料(窓口のお金):契約や管理をまとめて任せる場合に上乗せされる費用。契約の構造によって発生したりしなかったりします

この3種類のお金が、どの会社への支払いに含まれているのか。それが「支払先の構造」です。

中小企業の基本形: 支払先は2〜3に分かれる

中小企業のホームページでは、自社がレンタルサーバ会社・ドメイン会社と直接契約して実費を払い、更新・修正・技術保守などの作業費を制作会社(またはフリーランス)に払う、という担当分けが基本形です。支払先は2〜3箇所に分かれますが、それぞれの支払いが「実費」なのか「作業費」なのかが明確で、見直しもしやすい健全な形です。

このとき、サーバとドメインは自社で契約するのが原則です。制作会社名義で契約されていると、将来の乗り換え時にサイトやドメインを人質に取られたような状態になりかねません(基礎は姉妹コンテンツの「ドメインとサーバの基礎」で解説しています)。

大手企業の形: 窓口一本化の多層構造

一方、大手企業では、広告代理店などが窓口となり、その下に制作会社やサーバ会社がぶら下がる多層構造で「まるっと」任せるケースが多くなります。この場合、請求書は1枚でも、その中身には実費+各社の作業費+窓口の管理手数料(マージン)が積み重なっています。窓口が一本化される安心・便利さと引き換えのコストであり、それ自体が悪いわけではありませんが、内訳を知らずに払い続けるのは避けたいところです。

構造がわかると、費用の見直しができる

この構造で捉えられるようになると、見えてくることが3つあります。請求の中身を「実費・作業費・手数料」に分解して考えられること。どの部分を自社に引き取れば費用を減らせるか(例えばサーバ契約を自社に移す、更新を自社でやる)が判断できること。そして乗り換えを考えたとき、何が自社の名義・資産なのかを確認すべきだとわかることです。

実費は誰が払ってもほぼ同じ、手数料は構造で決まる——つまり、保守費用の議論の中心は「作業費」であり、ここから先はその「作業費の取り決め」の話になります。

サイト規模別で変わる「必要費用」「不必要費用」

保守メニューに並ぶ費目のうち、どれが必要でどれが不要か。これを分けるのは会社の規模ではなく、サイトの規模と役割です。判断の軸は「止まったときに損害が出るか」「更新の頻度はどれくらいか」「システム(CMS・EC・予約など)を使っているか」の3つ。本記事では、サイトの規模を次の3つに分けて考えます。

  • 小規模サイト:10ページ前後の会社・店舗サイト。更新は少なめで、止まっても直ちに大きな損害は出ない
  • 中規模サイト:CMSで定期的に更新するサイト。採用・集客に使っており、コンテンツも積み上がっている
  • 大規模サイト:EC・会員機能・予約システムなどを持ち、止まると売上や業務に直接の損害が出るサイト

保守費用の主な項目(12種類)

  • 更新対応:掲載内容の変更・ページ追加など(詳しくは次章)
  • CMS・プラグイン更新:WordPress本体やプラグインのバージョンアップと互換性確認
  • 動作環境の保守:PHPなどサーバ側バージョンアップへの追従・不具合対処
  • サーバ・ドメイン管理代行:契約更新の手続きや設定変更の代行
  • SSL証明書の更新・管理:httpsを維持するための証明書の更新作業
  • バックアップ:データの定期保存と、問題発生時の復元
  • セキュリティ対策:不正アクセス対策・改ざん検知など
  • 死活監視・障害対応:サイトが止まっていないかの監視と、緊急時の復旧
  • メールアドレスの管理:アカウントの追加・削除、届かない等のトラブル対応
  • 相談窓口・サポート:困りごとの一次相談先。目立たない項目ですが、実際には月額費用の価値の大きな部分がここにある、というのが当社の実感です
  • アクセスレポート・分析:アクセス状況の報告と読み解き(後章で詳述)
  • 改善提案・コンサルティング:数字をもとにした改善の企画・提案

規模×費用項目の早見マトリクス

各項目が保守契約の対象として必要になりやすいかを、規模別に整理しました。〇=必要になりやすい/△=サイトの状況・取り決め次第/×=不要なことが多い(サーバ標準機能や自社対応で足りる)という目安です。

費用項目小規模中規模大規模
更新対応△ 頻度が低ければスポット依頼で足りる
CMS・プラグイン更新△ CMS未使用なら不要△ CMS未使用なら不要△ CMS未使用なら不要
動作環境の保守△ 静的サイトなら影響が小さい
サーバ・ドメイン管理代行× 自社契約なら更新はほぼ自動△ 契約が増えて手間なら
SSL証明書の更新・管理× サーバ標準の無料SSLで自動更新△ 有償SSL利用時のみ
バックアップ× サーバ標準機能で足りる△ 蓄積コンテンツが多ければ二重化も
セキュリティ対策△ CMS利用なら最低限は必要△ 扱う個人情報の量次第
死活監視・障害対応× 停止しても損害が小さい△ 集客への依存度次第
メールアドレスの管理△ 自社で操作できれば不要△ 自社で操作できれば不要
相談窓口・サポート
アクセスレポート・分析△ まずは自社で数字を見る習慣から
改善提案・コンサルティング△ 成果を求める段階になってから△ 目標と予算次第

×や△に添えた理由は代表的なものです。同じ規模でも、サイトの仕様や役割によって判断は変わります。

「名目」と「実態」を照合する

注意したいのは、費目の「名目」だけで判断しないことです。たとえば、契約中のレンタルサーバに自動バックアップが標準で付いているのに、保守費用の中で別途「バックアップ費」を払っているなら、重複の典型例です。月額の内訳にこれらの名目がある場合は、実際に何をしてもらっているのか、サーバの標準機能と重複していないかを確認してみてください。

また、このマトリクスはあくまで目安です。小規模でも予約システムを載せていれば監視が必要になることもあります。必要かどうかを最終的に決めるのは自社のサイトの仕様と重要度——つまり、ここでも取り決め次第なのです。

保守に含まれる「更新対応」とは具体的に何か

保守契約の中心になりやすいのが「更新対応」です。具体的には、次のような作業が代表的です。

  • お知らせ・新着情報の投稿(テキストのみ)
  • 既存ページの文言修正(営業時間・料金・住所・スタッフ紹介の変更など)
  • 画像の差し替え(メインビジュアル・商品写真など)
  • バナーの新規制作と設置(デザイン作業を含む)
  • 新規ページの追加(既存レイアウトの流用/新規レイアウト)
  • PDFの掲載(メニュー表・会社案内など)
  • 求人情報の掲載・取り下げ
  • お問い合わせフォームの項目変更

ただし、更新対応に「一般的な範囲」というものは存在しません。上記はあくまで例であり、何がどこまで含まれるかは、契約ごとの具体的な取り決めによって決まります。

そのため、「保守・更新契約なのだから、アレもやってくれる、コレもやってくれるはず」という推測で契約してはいけません。依頼する側が「具体的にどういう対応をしてほしいのか」を明確にし、対応内容に過不足がないか確認し契約へ進める。これが保守契約で失敗しないための大前提です。

また、更新の重さはサイトの仕様によっても変わります。WordPressで管理画面から直せるサイトと、静的HTMLを手作業で直すサイト、特殊なシステムで専門知識が要るサイトでは、同じ修正でも工数が別物です。

つまり、「何をするか」と「どんな仕様のサイトか」の掛け合わせで、同じ「更新対応」という言葉の中身は大きく変わります。だからこそ、保守プランに「更新対応込みで月◯万円」と書かれていても、その金額だけでは高いか安いかを判断できません。月に何回まで対応してもらえるのか、どの種類の作業まで含まれるのか、上限を超えた場合はいくらかかるのか——この定義を確認して初めて、他社のプランや自社の予算と比較できるようになります。

レポーティング・分析は保守に含まれるのか

これも「保守に含まれるのが普通」というものではなく、含まれる契約もあれば、別料金・別契約の場合もあります。筆者の感覚的には、事前に保守費用内に含めるような要請がない限りは、対象外となるのが一般的です。

但し、対象外となりやすいのに対して、分析そのものの重要性は絶大です。分析やレポートがないと、何をしたところで、その結果を数字を見なければ、実際の売上やサイトからの問い合わせだけを指標にしてしまって、ただ「失敗している」という結果しかわからずに「サイトが役に立っていない」という結論で終えてしまう事が多々あります。サイトとは成長させるものです。改善を繰り返しながら結果を生めるようになるものです。

分析をおろそかにする企業ほど、「デザインをカッコよくしたい」という根拠のない改善を求めてしまいがちです。そうならないためにも、分析は重要です。自社でしっかりと分析することができるなら外注する必要はありませんが、出来ないようであれば、定期的に依頼するか、保守契約の中に含めることをお勧めします。

CMSで自社更新する場合、保守費用はどうなる?

WordPressなどのCMSを導入し、お知らせや文言修正を自社で更新している(したい)企業も多いはずです。この場合、CMSで更新できる範囲に関しては、更新の費用は不要になります。

但し、WordPressなどのCMSの場合、一部の更新費用は必要なくなる一方で、CMS本体やプラグインの更新、PHPなど動作環境のバージョン対応、不具合が起きたときの復旧対応などが必要になります。こうした「技術保守」は忘れられがちで、WordPressだったら更新費用がなくて安くなるという理由で安易に取り入れてしまって、技術保守が自社内で対応しきれず、最悪の場合、サイトが表示されなくなってしまうということも少なくもありません。

CMSを取り入れることが更新効率を上げることに繋がることはありますが、技術保守としての費用をしっかり念頭に入れておく方が安全です。

ケース別の相場感

ここまで——保守費用は取り決め次第で変わる——を前提にお話ししましたが、これでは費用感が全くつかめないままになってしまうので、ここからはあくまで筆者の感覚値に寄ってしまいますが、例を挙げさせてもらいます。
あくまで一例であり、参考レベルに留めてください。

更新対応の作業別費用感(スポット依頼の単価目安)

以下は、保守費用ではなく、各対応を単体で発注した場合の費用例です。

作業内容費用感の目安
お知らせ・新着情報の投稿(テキストのみ)1回 2,000〜5,000円程度
既存ページの文言修正(営業時間・料金・住所など)1箇所 1,000〜8,000円程度
画像の差し替え(メインビジュアル・商品写真など)1点 3,000〜8,000円程度
バナーの新規制作と設置(デザイン作業を含む)1点 10,000〜50,000円程度
新規ページの追加(既存レイアウトの流用/新規レイアウト)1ページ 35,000〜150,000円程度
PDFの掲載(メニュー表・会社案内など)1件 3,000〜5,000円程度
求人情報の掲載・取り下げ1回 8,000〜30,000円程度
お問い合わせフォームの項目変更1回 20,000〜50,000円程度

いずれも、元データ(写真・原稿)の有無やサイトの仕様によって変動します。
これらを参考にどの項目を月にどのくらい対応していくらになるのかを検討できるとその保守費用のお得感が掴みやすくなるかと思います。

これも感覚的な概ねの数値になりますが、保守契約にすることでスポットで発注するよりも40%程度抑えられる可能性があります。但し、保守契約の対応内容に満たない更新回数となる月があったとしても、金額は固定になるので、定期的な更新を必要としない場合は、かえって損してしまう可能性もあるので注意が必要です。

その他の項目の費用感(月額の目安)

費用項目費用感の目安
CMS・プラグイン更新月 5,000〜15,000円程度
動作環境の保守基本的には上記内で対応する事が多いですがPHPの大型アップデートの場合は別途費用として30,000~80,000円程度
サーバ・ドメイン管理代行月 1,000〜5,000円程度
SSL証明書の更新・管理無料SSLなら実質0円。有償証明書は年額+設定作業費
バックアップ月 0〜15,000円程度(サーバ標準機能で足りれば不要)
セキュリティ対策月 10,000円〜(内容により大きく変動)
死活監視・障害対応月 5,000〜30,000円程度(体制により変動)
メールアドレスの管理都度 2,000〜5,000円程度(月額に含まれる場合も)
相談窓口・サポート単体の値付けは少なく、月額基本料(5,000〜10,000円程度)に含まれる形が多い
アクセスレポート・分析簡易的なフォーマットレポート 月5,000円〜/読み解き・提案付きは月50,000円〜
改善提案・コンサルティング月 30,000円〜

実際の保守契約は、これらの項目の組み合わせで月額が決まります。たとえばWordPressの中規模サイトで「CMS・プラグイン更新+月2回程度の軽い更新+相談窓口」という組み合わせなら、月10,000〜30,000円程度に落ち着くケースを当社の周辺ではよく見かけます。自社の契約に含まれる項目をこの表と照らし合わせれば、月額の妥当性を判断する材料になるはずです。

「高い・無駄かも」と感じたときのチェックポイント

  • この1年で実際に何をしてもらったか:作業実績の報告がなく、思い返しても何もしてもらっていないなら、契約内容と月額が見合っていない可能性があります
  • 使っていない項目に払っていないか:監視・バックアップなどの名目が、レンタルサーバの標準機能と重複していないか
  • 年間総額とスポット依頼を比較したか:更新頻度が低いなら、都度依頼の方が安く済む場合があります
  • 解約・乗り換え時の条件を把握しているか:データの引き渡しやサーバ・ドメインの名義を確認しておかないと、見直したくても動けなくなります

保守費用を適正化する3つの方法

1. 対応範囲を明文化する

「更新対応」「保守一式」といった曖昧な表現のままにせず、作業の種類・回数・上限を契約書や覚書で明確にします。前述のとおり、推測で契約しないことがすべての基本です。

2. スポット依頼と比較する

直近1年の依頼実績を振り返り、月額契約とスポット依頼の年間総額を比較してみてください。更新が少ないなら都度依頼へ、多いなら月額へ。実績ベースで見直すのが確実です。

3. 自社でできることと頼むことを切り分ける

テキスト更新は自社(CMS)、デザインや技術対応はプロへ——と役割を分ければ、費用は最適化しやすくなります。その際は技術保守の確保を忘れずに。

まとめ: 保守かスポットかは「発注頻度」で決まる

最後に、保守契約にすべきか、都度のスポット依頼にすべきか。この判断のポイントは発注頻度です。

更新の頻度が高いなら、保守契約として「月にどのくらいの更新を依頼する」という前提を組むことで、費用を圧縮できます。さらに、対応する人員をあらかじめ押さえておけるため、対応のスピードも速まりやすくなります。

逆にスポットでの依頼になると、依頼を受けてから対応する人員を調整する必要があるため、対応が完了するまでに時間がかかってしまうことも多くなります。更新が少ないならスポットで十分ですが、頻度が高い・急ぎの対応が多いサイトであれば、保守契約で体制を押さえておくこと自体に価値があります。

制作費用全体の相場はホームページ制作 費用・料金の相場一覧【2026年改訂版】を、費用のかけ方の考え方はWebサイト制作の適切な制作発注費用の考え方を、リニューアルを検討中の方はホームページリニューアルの依頼方法ガイドもあわせてご覧ください。保守契約の見直しについてのご相談はLab-ry Worksの無料相談でも承っています。

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この記事を書いた人

制作会社や広告代理店で勤務する中で、様々な大手企業の制作ディレクションなどを担当。2013年に独立しLab-ry Worksを立ち上げる。中小企業を中心にウェブサイトにおける総合サポートを行う。独立前の経緯により、現在も大手のウェブプロジェクトにも参画する。ウェブの戦略からサーバの手配まで、中小企業向けにコストを抑えながらも高品質で効果的なウェブサイトを支援する。

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