ブルーオーシャン戦略
概要と基本フレームワーク
INSEAD の W・チャン・キムとレネ・モボルニュが提唱した、血みどろの競争が繰り広げられる既存市場(レッドオーシャン)を避け、競争のない新たな市場(ブルーオーシャン)を創造する経営戦略論。
「ERRC グリッド(業界の常識を『取り除く・減らす・増やす・付け加える』)」によって提供価値を引き直すのが特徴。
※【定番事例】:洗髪や顔剃りを「取り除き」、カットのスピードを「増やし」、安さを「付け加える」ことで、理美容業界に新市場を作った QB ハウスなどが有名。
現場の核心:ただの「誰もいない場所」ではない
核心は、単に誰もやっていない領域を見つけることではなく、「需要は確実に存在するが、かつ競合が手薄である」という条件の交点をピンポイントで狙うこと。
既存の価値の足し引きを行うことで、顧客の「まだ満たされていない需要」に対し、自社独自の位置取り(ポジショニング)で応えるのが基本となる。
Web 担当者の実務への応用(SEO とコンテンツ企画)
Web 担当者にとっては、SEO のキーワード戦略やオウンドメディアのコンテンツ企画、新サービスの LP 設計において極めて強力な武器になる。
- キーワードの「ズラし」戦略:大手企業や競合が上位を固める激戦のビッグキーワード(例:「ダイエット」)に真正面から突撃するのを避ける。
- ニッチだが確実な需要を狙う:検索意図の隣接領域や、まだ競合が気づいていない新しい問い(例:「産後 ダイエット 自宅 10 分」のような、検索ボリュームはあるが特化サイトが少ないロングテールキーワード)を発掘し、そこで確実に検索上位(1 位)を取りに行く発想(ニッチ・マーケティング)へと応用できる。
やってはいけない「現場の落とし穴」と防衛策
- 「ただの砂漠(水たまり)」への投資:担当者や経営層が最も陥りやすいのが、「ブルーオーシャン = 誰もやっていない全く新しい領域」と誤解すること。誰もやっていないのは「そこに顧客の需要(検索ボリューム)が一切ないから」であることも多い。需要のない場所にいくら投資しても市場は生まれない。
- 本質の忘却:「誰もやっていない」ことに価値があるのではなく、「需要が存在し、かつ競合が手薄」という条件の交点を狙うことこそが本質であると、企画会議のたびに立ち返る必要がある。
言葉をよく利用する人
- 経営層
- マーケター
- Web 担当者(発注側)
- SEO 担当者
- プロデューサー
会話上での使用例
主力キーワードで大手に歯が立たず方針転換を相談する場面
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SEO担当者
主力キーワードなんですが、上位10枠が全部競合の大手で埋まっていて、正直まともに勝てる気がしません。
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Web担当者
それなら正面からぶつからずに、ブルーオーシャン戦略で攻めたいです。比較検討の手前で読まれる課題系のキーワードに振り直しましょう。需要があって、なおかつ競合が手薄な領域を狙うのが肝です。
新サービスのLPで競合との違いをどう見せるか相談する場面
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マーケター
新サービスのLPで、競合と何が違うのかをちゃんと見せたいんです。
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Web担当者
ブルーオーシャン戦略のERRCグリッドで価値の出し方を引き直しましょう。他社が標準で持っている機能をあえて削って、その分まだ満たされていない価値を足す設計にすると、独自の位置取りが見えてきます。