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ホームページのリニューアル依頼の時に用意しておくべきモノ

ホームページのリニューアル依頼の時に用意しておくべきモノ

Webサイトのリニューアルを行う際に、制作会社にどのようなコミュニケーションをとるべきなのかというのは、WEB担当者として苦労することが多いようです。

よくあるパターンとしては、リニューアルの依頼をしたらすぐに作業着手してもらえると思っていたのに、準備ができていなくて、制作会社から「あれを用意してほしい」「これを用意してほしい」というオーダーが発生してしまって、なかなか制作への着手ができず、想定していたよりも公開が後ろ倒しになってしまうケースや、事前準備が曖昧であったがゆえに、お互いの意思疎通ができていなくて、出来上がりが思ったものと違うものになってしまうということも少なくありません。
会社によっては、最初の準備に対する進行対応自体が費用として計上される場合もあります。

こういった課題を少しでも解消しておくために、発注する側がどんなものを用意しておくべきなのかを理解しておくと、スムーズなリニューアルを実施することが可能となります。
是非、お役に立てていただければと思います。

目次

リニューアルはどこに発注しても大丈夫?

リニューアルの準備の前に、まずは、リニューアルの対応をどこに発注すべきなのか
しっかりと検討できるようにしておきましょう。

リニューアル対応は
「Web関係のところならどこに発注しても大丈夫」
という事はありません。

そのあたりをしっかりと理解しておきましょう。

Webデザイナーはデザインを作る人です

特に発注して間違いが発生しやすいのがWebデザイナーです。

世の中の多くのWebデザイナーが「WEBサイトリニューアルもまとめて請け負えます」と答えます。
しかし、実質的には、Webデザイナーにできる事は、Webサイトをデザインする事しかできないのです。
もしリニューアルが見た目を変えるだけで良いのであればそれでも良いかもしれません。

ただ、リニューアルで改善されることは見た目だけで良いのでしょうか?
アクセスは増えなくて良いのでしょうか?
来店数は増えなくて良いのでしょうか?
Googleの検索結果の上位に表示されるようにしなくても良いのでしょうか?

リニューアルは見た目を変える事だけが目的ではありません。
素人目からすると見た目の印象は大きいので、デザイナーにリニューアルを行わせることで、見た目が大きく変わり、自己満足感は高まりやすいのですが、その後の成果があまり上がることがなく「見た目がキレイになったのに何でだろう…」という課題に陥りやすくなります。

成果が出ない事をデザイナーに問い合わせれば「ブログを書いてください」という、リニューアル対応時には言ってもいなかったことを言い出す始末です。
この「ブログを書いてください」というのも安易な考えでしかなく、業界的には記事コンテンツを持つことはSEO対策に繋がるので、有効な手段ではありますが、全ての業界または企業が、記事さえ書けば成果が上がるというわけではありませんし、どのような記事を書くべきなのかが重要なのにも関わらず、知識がないために、そういう踏み込んだアドバイスができないというのが実状です。

なぜならWebデザイナーが持っている知識は、ウェブを成功に導くために必要なデザインというフェーズの知識であり、それ以外の知識に関しては、非常に表面的なものであり、成功体験に基づいたものなどないに等しいからです。

WEBリニューアルには全体的なWEB戦略が必須

では、成功体験に基づいた実績を持っている人はいったいどんな人なのか。
それがウェブディレクター(ウェブプロデューサー)ウェブコンサルという存在です。

ウェブディレクターやウェブコンサルはサイトをどのように成功に導くかを考えるプロフェッショナルです。
ウェブディレクターやウェブコンサルが考えたサイトの成果を上げるための戦略プランをもとに、ウェブの構造やウェブのデザインを検討していくことが本来のウェブ制作です。
ウェブリニューアルとは現状のウェブをリニューアルすることによって改善するという事です。
だからこそ、ウェブリニューアルを依頼するのであれば、ウェブディレクターやウェブコンサルに依頼するのがベターだと言えます。

もちろんウェブディレクターやウェブコンサルにも色々な人がいるので、その中でもしっかりとやってくれそうな人を見極めていく必要があります。

Webサイト制作はそれぞれの専門知識で成り立っている

上記のように、Webの全体的な戦略はWebコンサルやウェブディレクターが長けていますし、デザインに関してはデザイナーが長けていて、プログラムを書くならプログラマーが長けています。
このように専門家同士が集まることによって、Webサイトをより良いものにできるのです。
一人で何でもできてしまうという事は基本的にはあり得ません。
もちろん、物理的に不可能という事ではありません。

例えば、レストランがあって、料理人歴が10年のシェフが全てのコース料理を作るよりも
料理全体のテーマ性について研究し続けて10年のシェフがコースのテーマを考えて、スープのことを研究して10年のシェフがスープを作り、メイン料理を研究して10年のシェフがメイン料理を作り、デザートを10年研究してきたパティシエがデザートを作る方が質が高いという事はわかりますよね?

ウェブサイト制作でも同じなのです。
デザインをする人でも、他の事もできるかもしれません。ただ専門家ではないので、質が落ちるのです。
それでもより多くの利益が欲しいがために、ウェブデザイナーが「ウェブコンサルまたはウェブディレクターもやっています」と言うケースもあるのです。
ウェブデザインというものは非常に奥が深く、その研究だけでも人生をささげなければならないほどに時間を費やして獲得する技術です。
そしてウェブコンサルやウェブディレクターが行うウェブ戦略というモノも時代によって変化も激しく、常に知識を高めていかなければ通用しなくなってしまうような職業なのです。
相当優秀な人であればその両方をバランスよく身に着けるという事はあり得ない事ではありませんが、仕事が欲しいだけで、ウェブディレクターの表面的な知識だけを得て「ウェブディレクターをやっています」と言うケースが多いので注意が必要です。

本記事でお伝えする、リニューアル依頼時に用意しておくべきものは、上記のようなウェブコンサルやウェブディレクターに発注することを大前提としたものです。
下記の項目をウェブデザイナーに発注してもウェブリニューアルにおける戦略面が抜け落ちてしまう可能性があるのでご注意ください。

踏まえたうえで、以下の内容を読み進めでいただければと思います。

リニューアル時に必ず用意していおくべき項目

まずは、リニューアル時には必ず用意しておくべき項目から知っておきましょう。
これらの項目が事前準備として抜け落ちていると、制作を進めることができないか、または欠陥のあるウェブサイトが出来上がってしまう可能性があります。
しっかりと準備をしておくことで、リニューアルの品質を上げられるようにしましょう。

やりたい事

まずは「どうしたい」という意思を持っていただく事が重要です。細かいところまでは必要ありません。
ざっくりとでも「もっと見た目を良くしたい」「もっと更新しやすくしたい」などの内容で大丈夫です。
上記でご案内したウェブディレクターやウェブコンサルであれば、そういったお客様の意思をくみ取ったうえで、現状のサイトの課題なども分析したうえでの提案を行ってくれます。
提案された内容に対して、しっかりと意見を交わし合いながら、最適なサイト制作へ方針を向けていければ大丈夫です。
提案内容に不明点などがあればしっかりと質問するようにしましょう。ここでしっかりと質問をしておかないと「そんなことになるとは思わなかった」という結果になってしまいます。
質問をして回答を嫌がるようなウェブコンサルやウェブディレクターはいません。遠慮なく質問するようにしてください。

現状のサイト価値

現状のサイトがどういう役割を果たせているのかを知っておいていただく必要があります。
ビジネス上における今の状況がわかっていないにも関わらず、ただただ希望だけを並べていっても費用ばかりか嵩むばかりで、優先順位すら立てられなくなってしまいます。

WEBサイトのアクセス数

アクセス解析ツールなどを入れているようであれば、その数値を見ておいたり、その数値を制作会社に共有できるようになっていると良いでしょう。

WEBサイトからのお問い合わせ数(成果数)

お問い合わせだけに限らず、ダウンロード数や来客数なども該当しますが、そのサイトで成果と言えるアクションが月にどのくらい行われているかがわかっていれば、リニューアルによって、その数値をどう上げていくべきかの検討がしやすくなります。

検索状況

上位表示させたい検索キーワードで自分のサイトが何位に表示されているのか知っておくようにしましょう。
現状が何位だからこそ何位まで上昇させたいなどの指標になります。

予算

予算はあまり言いたくないというケースが多いようですが、予算はしっかりと伝えてください。

ウェブ制作は費用をかけようと思えばいくらでも費用をかけることができます。
それこそ大手企業などはリニューアルに数億円という規模で費用をかけているのです。
「予算は決めてないので、かかる費用の見積もりをください」
というだけでは、数億円の見積でも良いと言っているのと変わりません。

上記はオーバーだとしても、ウェブ制作費用は企業によって様々で
数万円が高いと感じる企業もいれば、数百万円が安いと感じる企業もいるのです。
そういう中で、実は予算は200万円しかないのに1000万円の提案をされても時間の無駄にしかなりません。
だったら初めから200万円と伝えておいた方が、200万円のなかでできる最適なリニューアルプランを提案してくれます。

もちろん、内容によって出せる金額などが違うという事はあるかと思います。
その場合は、
「200万円を基準としながら、成果が見込めるなら300万円くらいなら出せるかもしれない」
というお話でも大丈夫です。

しっかりとありのままでお話するのが重要です。

サーバの管理状況

「サーバー?何の事?」と思われるかもしれませんが、新しい業者にリニューアルを依頼するのであれば
・誰が(どこの会社が)サーバを契約しているのか?
・どのようにサーバーにアクセスすれば良いか?
あたりまでは、アテをつけておく方が良いです。
完全に把握しようとすると難しい話も出てくるので、細かいところまではわからないけど誰に聞けば明確になりそうというところまでは調べておく方が良いでしょう。
サーバの管理状況によって費用感に影響が出てしまったり、リニューアルに対してネガティブな要素が見つかる可能性もあるため、情報としてとても重要なものとなります。

ドメインの管理状況

ドメインもサーバと同様に難しい話が含まれてしまい把握しきることは難しいかもしれませんが、しっかりと把握しておかないと、リニューアル自体は滞りなく対応できたように見えて、メールが届かなくなってしまうような事も発生しうるのとです。
サーバと同じように、誰に聞けば明確になりそうというアテだけでもつけておく方が良いでしょう。

希望するコミュニケーション

どのようなやり取りを希望したいのかも明確にしておく方が良いです。
都度、打ち合わせをしたいのか、メールでのやり取りが良いのか、電話を主体にしたいのか、相手に任せてしまっても良いのですが、やり取りも制作会社によって様々で、事あるごとに、打ち合わせの場を開くような制作会社もあれば、メールを主体としている制作会社もあります。
最近では、LINEでのコミュニケーションを望まれる方もいますが、制作会社によっては個人情報の取り扱いの関係で、LINEでの顧客とのやり取りは禁じられているケースが多いようです。
他にも、チャットワークやSlackのようなビジネスチャットツールを利用してやり取りするようなケースも増えてきています。
ウェブ制作では、データのやり取りや、依頼や返答内容を明確にするためにも、メールやビジネスチャットツールを主体として、別途電話や対面で文字では補えない部分をフォローするようなやり方が良いと言えますが、ご自身の希望はしっかり伝えておきましょう。

希望公開時期

公開しなければならない日があるのであればしっかりと伝えておきましょう。
もし、公開日が決まっていない場合でも、いつあたりに公開されていると嬉しいなどの希望を伝えておくと、希望に合わせてスケジュールを組んだり、または、スケジュールに合わせることが難しい場合は、何が原因で難しいのかを説明してもらえるので、公開日を優先すべきか、内容を優先すべきかの判断をすることができるようになります。

更新性

更新性に対する相談はし忘れやすいのですが、非常に重要な項目となるので、しっかりと、リニューアルのあとはどのように更新をおこなっていきたいのか、制作会社と擦り合わせておく必要があります。
すり合わせのポイントは以下の項目です。

更新エリア

現状サイトのどのページのどのエリアに更新が入っていたのか?
但し「全部」というのは検討を放棄してしまっています。もちろん、どんなことがあるかはわかりません。
それでも、「全部」と言ってしまえば、すべてを更新しやすくするために見た目を犠牲にしたり、初期制作費用が膨大になってしまうようなこともあります。

更新内容

更新内容がどのようなモノなのかによって、制作するWEBサイトの構成も変わってきます。
例えば
・テキストの変更のみ
・写真の入れ替え
・レイアウトの変更
・掲載情報の全体的な一新
などなど、その内容によって制作会社は更新のしやすさに配慮した初期制作を行います。
どのような更新が行われそうなのかをしっかりと検討しておきましょう。

更新頻度

上記の更新内容がどのくらいの頻度で行われるのかをしっかりと検討しておきます。もちろん、今までの実績でも良いのですが、本当はもっと更新頻度を上げたかったなどの希望も踏まえておきましょう。せっかくリニューアルするのであれば、その希望をしっかりと伝えられるようにしておくべきです。

更新予算

年間の更新予算がどのくらい用意できるのかを把握しておきましょう。
リニューアル予算に更新予算も含まれてしまう場合は、しっかりとその旨を制作会社に伝えておきましょう。
もちろん、その予算では、希望のリニューアルと希望の更新は行えないと言われてしまう可能性もあります。
しかも、当たり前のように、希望のリニューアルと希望の更新に対して、非常に少ない予算を伝えると
制作会社側に「制作費用を安く見積もり過ぎている」と敬遠される可能性があります。
しっかりと「予算の範囲内でまずやれることをやっていきたい」というお話をするようにしましょう。

以上までは、依頼するタイミングまでに用意しておくと、しっかりと依頼しやすいため、用意しておくようにしましょう!

さらに以下では、必須とまではいかないけれど、用意しておくと、リニューアルの内容をより具体的に詰めていくことのできる要素です。

可能な範囲で考えておくと、提案内容や見積りの精度が上がるため、是非、検討してみてください。

可能であれば用意していおくべき項目

リニューアル経緯

リニューアルの経緯は「どうしたいのか?」という事と重複する内容でもありますが、より具体的にリニューアル根拠を明確にしておくことができるなら是非検討してみてください。
但し、サイト分析の専門家でない方が、サイトを分析して原因を限定してしまうのは、効果的ではないリニューアルを行ってしまう原因にも繋がります。
ご自身で分析した内容は一意見として制作会社に伝えて、制作会社にも改めて課題分析を行ってもらう方が良いでしょう。

目標設定

目標設定とはWEBサイト上で何を成し遂げなければならないのかというのを数値化したものです。
数値化するためには現状をしっかりと理解していなければいけないですし、過去の体験などを分析材料にしなければいけません。
そのため、無理に決める必要はありませんが、上記で記述したように「現状のサイト価値」に関しては把握しておくか、制作会社に共有できるように準備しておきましょう。
そして、制作会社からしっかりと目標を提示してもらい、制作会社と方針を共有しておく必要があります。
これを怠ってしまうと、リニューアルして、後になってから「思ったような結果が出ていない!」となりますし、制作会社側も「そんな結果について話は聞いていない!」ということになってしまいます。
後々もめたりしないように、自身で目標設定までする必要はありませんが、制作会社がどのような目標設定を考えているのかは聞いておきましょう。

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この記事を書いた人

Webディレクター歴20年。大卒後、制作会社や広告代理店を経て、2013年に独立。ビジネスに貢献するWebサイト制作をモットーに大手企業から個人事業主まで幅広い顧客のWeb戦略をサポート。昨今では制作会社や顧客のWeb担当者へのWebディレクション教育なども担当する。Webに関するご相談は本ページ上部の「ご相談・お問い合わせ」まで。

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