用語集A〜Z

ROI(Return On Investment)

よみ: アールオーアイ

事業に投資したコストに対して、どれだけの「利益」が出たかを示す指標です。

計算式:利益 ÷ 投資額 × 100(%)

ROAS(広告費用対効果)との決定的な違い

  • ROAS:「売上」ベースの指標(広告費に対して、いくら売上が出たか)。
  • ROI:「利益」ベースの指標(広告・制作・運用・人件費などの全コストに対して、いくら利益が出たか)。

実務での向き合い方:「点」ではなく「線」で評価する

Web サイト単独の数字だけで評価すると「制作費の元が取れていない」と短絡的に判断されがちです。以下の視点を持ちましょう。

  • 長期視点で見る:BtoB などの検討期間が長いビジネスでは、サイト経由のリード(見込み客)が半年〜1 年後に契約することも珍しくありません。単月では赤字に見えても、LTV(顧客生涯価値=長く取引することでもたらされる総利益)で評価すると、長期的には黒字になる施策が見えてきます。
  • 全体視点で見る:「Web サイト + 広告 + 営業担当のフォロー」を含めた、マーケティング全体の ROI として捉えることが大切です。

現場で陥りやすい「落とし穴」

  • 単月の ROI だけを見て「失敗」と判断し、早々に施策を打ち切ってしまう。
  • 人件費や運用費を「投資額」に入れ忘れ、見かけ上の計算が甘くなる。
  • ROAS(売上)だけを見て、手元に利益が残っていると錯覚する。
  • 経営層への報告で「Web のおかげで◯件受注した」と過剰にアピールし、営業部門の貢献を無視して社内トラブル(炎上)になる。

言葉をよく利用する人

  • 経営層
  • マーケター
  • Web 担当者(発注側)
  • 広告運用者
  • 経理 / 購買

会話上での使用例

経営層からWeb投資の採算を問われた場面

  • 経営層
    Webに年間800万も入れてるけど、ROIはちゃんと回ってるのか。
  • Web担当者
    サイト経由のリードから商談化が12件、契約が4件で、粗利の合計が420万です。単年だと赤字に見えますが、3年平均のLTVベースだと1260万になるので黒字です。期間の取り方で見え方が大きく変わるので、半年ごとにLTVベースで報告させてください。

広告予算を継続するか社内で判断する場面

  • マーケター
    今期の広告、ROASが150パーセントなんですが、このまま続けて大丈夫ですか。
  • Web担当者
    ROASは売上ベースの数字なので、利益で見るROIに直して判断しましょう。粗利率を反映すると、思ったより黒字の幅が薄いことがあるんです。
  • マーケター
    たしかに。人件費や運用費も投資額に入れて計算し直してみます。

関連 Lesson(本書本文)

Lesson 2-4 KGI と KPI の設計