用語集A〜Z

CPA(Cost Per Acquisition)

よみ: シーピーエー

1 件の CV(コンバージョン:購入やお問い合わせなど)を獲得するためにかかった広告費のこと。「コンバージョン単価」とも呼ばれ、広告運用の最重要 KPI(目標達成の指標)の 1 つです。

基本の計算式

かかった広告費用 ÷ CV 数

目安となる数値(業界・商材で大きく異なります)

  • BtoB の問い合わせ獲得:1〜5 万円
  • EC(ネットショップ)の購買:1,000〜5,000 円

運用で最も重要な「許容 CPA」の考え方

広告運用では、「1 件の獲得にいくらまでなら払えるか(=許容 CPA・上限 CPA)」を事前に決め、それを撤退ライン(損益分岐点)とすることが鉄則です。

  • 単発商材の場合:受注単価 × 利益率(粗利の範囲内で設定)。
  • 継続商材の場合LTV(顧客生涯価値:1 人の顧客が将来もたらす利益の合計)をベースに計算。初回は赤字でも、1 年後に黒字化すれば OK という考え方です。

実務で見るべきポイントと原則

  • 分解して「黒字 / 赤字」を見極める:全体平均の CPA だけで判断してはいけません。必ず「媒体別」「キャンペーン別」「LP別」に分解し、どこが黒字でどこが赤字かを特定します。
  • 媒体の役割で目標を変える:「社名検索」など獲得に近い層と、「新規の認知拡大」向けの広告では、役割が違うため一律の CPA 基準で評価しないようにします。

初心者が陥りがちな「5 つの落とし穴」

  • 質の低下を見落とす:CPA が安くても、冷やかしばかりで「商談」や「実際の売上」に繋がっていなければ意味がありません(CV の質を見ない罠)。
  • 許容 CPA を決めずに走る:撤退ラインを持たず、気づけば広告費が粗利を上回って赤字になっている。
  • 「あと 1 ヶ月だけ」で損失拡大:撤退ラインを超えているのに、感情で運用を続けてしまう。
  • 全体平均だけで満足する:全体 CPA が目標内でも、実は一部の優秀な広告が足を引っ張っている赤字広告をカバーしているだけ、というケース(平均値の罠)。
  • LTV を無視した短期判断:本当は継続利用で利益が出るはずなのに、初回獲得の CPA が高いからとすぐに広告を止めてしまう。

言葉をよく利用する人

  • 広告運用者
  • マーケター
  • 経営層
  • Web 担当者(発注側)
  • 経理 / 購買

会話上での使用例

広告の獲得単価が悪化し、継続するか経営層と議論する場面

  • 経営層
    CPAが1.5万円から3万円に悪化したな。もう広告は止めるべきか。
  • Web 担当者
    顧客生涯価値から逆算した許容ラインは4万円なので、平均で見るとまだ黒字の範囲です。ただ媒体別、キャンペーン別に分けると赤字のものもあるので、そこだけ止めて黒字のものに寄せる方針でいかがでしょうか。撤退ラインを明示して、次回また判断にかけます。

初回の獲得単価だけ見て赤字と判断しかけた場面

  • マーケター
    初回のCPAが5万円で、受注単価は3万円。これ赤字ですよね。
  • Web 担当者
    継続して使ってもらう商材なら、初回だけで見ると見誤りますね。三年分の生涯価値で計算し直しましょう。生涯価値が30万円で利益率四割なら許容単価は12万円なので、初回が赤字でも長い目では十分黒字です。単発取引なのか継続商材なのかで、単価の見方は完全に分けたほうがいいです。

関連 Lesson(本書本文)

Lesson 7-4 広告の数字を読む