シグニファイア
認知科学者のドナルド・ノーマンが提唱した、利用者に「どう操作すべきか」を知らせる視覚的・聴覚的な「手がかり」や「合図」のことです。
Web サイトにおける代表的な例
- ボタンについた立体的な影(=「押せる」という合図)。
- 青色の文字と下線(=「リンクである」という合図)。
- マウスを乗せた時のカーソル形状の変化(=「クリック可能」の予告)。
アフォーダンスとの違いと重要性
サイト側に「アフォーダンス(ボタンが押せる・操作できるという事実)」があったとしても、「シグニファイア(手がかり)」がなければ、ユーザーはその機能に気づくことができません。ユーザーが迷わず操作できる「発見可能性」を支える非常に重要な要素です。
実務における設計のポイント
「アコーディオン(開閉式のメニュー)が開かれない」「テキストリンクが押されない」といったトラブルの多くは、このシグニファイア不足が原因です。
解決策:メニューに「+」や「▼」といったアイコンを添えたり、リンク文字に下線を引いたりして、「操作できること」をユーザーに明示します。
初心者が陥りがちな「シンプルすぎるデザインの罠」
フラットデザイン(立体感や影をなくした平面的なデザイン)などで「シンプルさ」や「見た目の美しさ」を追求するあまり、装飾と一緒に必要なシグニファイア(手がかり)まで削ぎ落としてしまう失敗がよくあります。「見た目のシンプルさ」と「操作のわかりやすさ」のバランスを保ち、最低限の視覚的な手がかりは必ず残すようにしましょう。
言葉をよく利用する人
- デザイナー
- Web 担当者(発注側)
- コーダー / フロントエンドエンジニア
会話上での使用例
UIを徹底的に簡素化する案を検討する場面
-
デザイナー
デザインを徹底的にシンプルにして、余計なものは全部削ぎたいです。
-
Web担当者
方向性は素敵ですね。ただシグニファイア、操作できると気づかせる視覚的な手がかりまで削ってしまうと、利用者が操作方法に迷ってしまうんです。最低限の合図は残しておきましょう。
-
デザイナー
わかりました。押せる場所だけは、それと分かる印を残します。
アコーディオンが開かれない原因を探る場面
-
プロデューサー
FAQのアコーディオン、ほとんど開かれていないみたいなんです。
-
Web担当者
たぶんシグニファイアが不足しているんですね。プラスや下向き三角のアイコンを添えて、ここを押すと中身が開くんだと一目で伝わるようにすれば、開いてもらいやすくなりますよ。