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WEBディレクターの役割と価値について

WEBディレクターの役割と価値について

私はWEBディレクターというお仕事を15年以上やってきました。
「WEBディレクターってどんな仕事?」という質問は、お客様に限らず、知り合いや親せき、親からも聞かれる質問です。
本記事では、多くの方にWEBディレクターというお仕事を知っていただくために、WEBディレクターのお仕事を紹介させていただきます。

目次

WEBディレクターって何?

お客様から「WEBディレクターって何をするんですか?」と聞かれるきっかけとなるのは見積書に含まれるディレクション費という項目があることによって生まれやすいです。

そのため、この「WEBディレクターって何をするんですか?」という質問の中には
「WEBディレクターって本当に必要なんですか?」という意味合いも含まれている事が多いです。

当然のことながら、私自身がやってきたお仕事なので「必要です!」と答えたいところなのですが、実は、WEBディレクターが不要な場合もあります
どのようなときにWEBディレクターが不要となるのかを知っていただくためには、そもそものWEBディレクターの業務を知っていただく必要があります。

WEBディレクターの業務とは

WEBディレクターの業務自体は、実際にWEBディレクター自身が、自分の業務はいったいどこまでやればいいんだろう?と思っているほど、曖昧ですし、広範囲な業務です。
次の項目に関しては、全てのWEBディレクターが網羅しているとも限らないですし、以下の項目以外の業務を担うWEBディレクターもいます。
項目はあくまで一般的だと思えるものを挙げさせていただいています。

顧客管理

お客様とのやり取り業務全般になります。一般的にはWEB制作には色々な人が携わります。デザイナーコーダーカメラマンライターイラストレーターシステムエンジニアなどなど色々な人が関わるため、その1人1人とやりとりをするとお客様にとってコントロール負荷がかかってしまうため、ディレクターは、各スタッフをまとめて、お客様がやり取りする相手はWEBディレクターのみで良い状態を作り出します。何かわからない事があってもWEBディレクターがすべてお答えします。

WEBディレクターによっては新規の案件を獲得しに行く営業職のような役割も果たすことがあります。

制作進行

WEBディレクターはWEBが完成するまでのスケジュールを作成します。各制作担当が、どのくらいの期間で制作できるのかを把握し、確認の期間なども含めてスケジュールを制作し、お客様を含めて各制作スタッフに共有します。

さらに、そのスケジュールに合わせて案件を進行させ、遅延が発生しないように各スタッフをコントロールします。

全体の作業管理をするため、WEBディレクターは各担当の役割や作業にかかる負荷感、一般的な作業時間などを概ね把握しています
このような知識が必要となることからWEBディレクターは、制作を経験してきている人がステップアップとしてディレクターになるというケースが多いようです。

費用管理

WEBディレクターは見積書を制作します。そのため、制作に必要な費用を導き出します。
上記でも記載したように、WEBディレクターは各担当の作業を理解しているように、各担当の単価感も理解しています。作業内容を踏まえた上で、各担当がどのくらいの時間を費やすのかを判断したうえで、時に担当者に確認を取りながら費用を取りまとめ見積書を制作します。

また、予算が決まっているような場合は、逆に予算の中でできる事を検討し、作業ボリュームを調整するなどの方法で予算内で対応できるプランを検討します。

アサイン(スタッフィング)

基本的には、ディレクターにはアサイン権限があります。プロジェクトに対して、必要なスタッフをディレクターが指名して制作チームを作ります

WEBサイトを制作する場合は、最低でも、グラフィックを制作するデザイナーとHTMLのコードを書き上げるコーダーという人材が必要となります。他にも案件の内容によって、システムエンジニアやカメラマン、ライターなどが加わるような場合もありますが、どんな案件にどのような人材が必要なのかを理解しているのもWEBディレクターにとっては必要なスキルとなります。

品質管理

WEBディレクターは各スタッフが制作した制作物をチェックします。

デザインであれば、そのデザインで問題ないのか?お客様が意図している内容に沿っているのかを確認し、調整すべき点があれば、デザイナーに修正を依頼します。

HTMLであれば、エラーなどが発生していないか、デザインに沿った見た目を維持できているか、何らかの不具合が発生しているようであればコーダーに修正を依頼します。

このように品質を管理しなければならないという観点からも、WEBディレクターは各工程における知識を入れておく必要があります

サイト設計・画面構成

サイトに必要なページやページのまとめ方となるサイト設計や、各ページの掲載情報や、掲載順序・レイアウトとなる画面構成(またはワイヤーフレーム)の作成を行うのも基本的にはWEBディレクターとなります。

画面構成に関しては、デザイナーが作成するような場合もあります。但し、画面構成はデザインする事とは異なるため、ディレクターが制作することの方が多いかと思います。

分析・戦略策定

WEBサイトを新規で制作する場合、一般的には、どのようなサイトを制作すべきか、集客性成果などの現実性を分析したり、競合他社を分析しながら、戦略立てていきます。

新規制作だけに限らず、WEBサイトは成長させていくものなので、成長させていくために、Google AnalyticsGoogle Search Consoleなどのアクセス解析ツールなどを利用し、現状のアクセス状況を確認したうえで、どのような改善をおこなえば、より良い結果が得られるようになるのかを検討し、リニューアル計画や、更新計画を立てます。

このような分析や戦略は、WEBディレクターの本領を発揮する一番の領域ではありますが、マーケティングの知識なども必要になったり、時には経営的な観点を理解している必要もあるため、ディレクターの中には分析・戦略策定までは行えないというディレクターも多くいます。

さらには、分析や戦略は、深い知識を必要とするため、別途専門家として、アナリストマーケターをアサインして業務を分担するような場合もあります。

WEBディレクターの費用って?

上記の作業に対して、WEBディレクターの費用というのは、全体の費用の10~40%ほどとなります。
制作進行のみであれば、10~20%程度となりますが、分析や戦略が加わるような場合は30~40%程度を占めるような場合もあります。

見積書によっては、ディレクション費用という項目が入っていないようなケースもあり、そのような場合は、制作費用自体が+10~20%となっているケースが多いです。

昨今のWEBディレクター

上記でもお伝えしている通り、WEBディレクターの業務が多様化していることにより、全ての領域を網羅できるディレクターというのは非常に少なくなっています。

そのため、WEB業界でも、網羅型のWEBディレクターは人気が高く、各社で取り合いとなっています。

更に専門性の高い、提案に強いディレクター分析に強いディレクターマーケティングに強いディレクターも生まれていて、ディレクター間でも各専門性を活かして、分業的に複数人のディレクターでチーム構成するような場合もあります。

逆に、見習いのようなWEBディレクターなどの場合は、制作進行のみしかできないようなケースもあります。

このようにWEBディレクターにも様々なタイプがいるのが昨今のWEBディレクター事情と言えます。

WEBディレクターって必要?

さて、本題に戻りたいと思います。

WEBディレクターが必要かどうかでいえば、必須ではありません

ただ、上記でも述べたように、WEBサイトを制作する場合にはディレクターが担わなければならない業務があります。その業務は必須なので、WEBディレクターは必須ではないのですが、WEBディレクションは必須です

そのため、WEBディレクションをお客様側がすべて担うのであればWEBディレクターは不要と言えます

WEBディレクションを15年以上行わせていただいてる私としては、上記の業務をお客様が対応する場合、お客様の時間をたくさん割いてしまったり、連携がうまく出来なかったり、クリエイター側と上手くコミュニケーションできないような事が生まれてしまうことを考えると、お客様はお客様の業務に専念していただき、WEBディレクターにWEBディレクション業務をお任せいただく方が安上がりなのではないかと思っておりますし、WEBディレクター全体が、費用以上の価値をご提供できるかと思います。

是非、WEBディレクション費を含めた制作をご検討いただければと思います。

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この記事を書いた人

Webディレクター歴20年。大卒後、制作会社や広告代理店を経て、2013年に独立。ビジネスに貢献するWebサイト制作をモットーに大手企業から個人事業主まで幅広い顧客のWeb戦略をサポート。昨今では制作会社や顧客のWeb担当者へのWebディレクション教育なども担当する。Webに関するご相談は本ページ上部の「ご相談・お問い合わせ」まで。

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