ヘッダー
Web ページの最上部に配置される全ページ共通のエリアです。ロゴ・サイト名・グローバルナビゲーション(主要メニュー)・検索窓・お問い合わせボタンなどを配置する、ユーザーが「必ず最初に目にする」サイトの顔です。HTML 上では <header> 要素で囲うのが標準ルールです。
現場での設計原則:引き算の美学と「CTA」の強調
ヘッダーは、サイトの第一印象と主要動線を集約する重要要素です。基本となる考え方は「極限まで絞り込んだ要素で構成すること」。あれもこれも置きたい誘惑に駆られますが、ユーザーが「すぐに使う動線」と「ブランド表現」だけに絞るのが原則です。
特に重要なのが「お問い合わせ」や「資料請求」といった CTA(Call To Action=行動喚起)ボタンです。これらは他のメニューと同化しないよう、パッと見てわかるアクセントカラー(ブランドカラー)(目立つ色)を配置するのが、成果(コンバージョン)を上げるための鉄則です。
実務でのポイントと UI のトレードオフ
実務では、画面設計(ワイヤーフレーム(WF / ワイヤーフレーム))の段階で一番最初に決める領域です。全ページ共通で表示されるため、1 箇所の改修がサイト全体に波及する(良くも悪くも影響が大きい)点を意識してください。
- スクロール追従(Sticky)の判断:画面を下にスクロールしてもヘッダーを上部に固定するかどうかは、「長文記事でもすぐに別ページへ移動できる(回遊性向上)」というメリットと、「画面の表示領域が狭くなる」というデメリット(画面占有)のトレードオフになります。
- スマホ(モバイル)での最適化:スマホは画面が狭いため、ヘッダーの高さを極力抑える設計が必須です。あふれたメニューは、三本線アイコンの「ハンバーガーメニュー」の中に格納するのが現在の標準 UI です。
現場でよくある「痛い失敗」と社内調整のコツ
担当者が最も陥りやすい罠が、社内政治によって各部署から「うちの部署のリンクも一番上に置いてよ!」と要望が殺到し、要素が積み上がりすぎてナビゲーションが完全に破綻すること(ユーザーが迷子になること)です。
これを防ぐには、設計に入る前にプロジェクトの責任者と「ヘッダーには本当に重要な〇個しか載せない」という上位レベルでの合意を固めておくことが防波堤になります。他部署からの追加要望には「最下部のフッターリンク(フッターナビ(フッターナビゲーション))にまとめましょう」「スマホのハンバーガーメニューの中なら入れられます」と代替案を出して交渉するのが、優秀な Web 担当者の見せ所です。
言葉をよく利用する人
- Web 担当者(発注側)
- デザイナー
- コーダー / フロントエンドエンジニア
- ディレクター
会話上での使用例
ヘッダーに並べるリンク数を、プロデューサーとWeb担当者で調整する場面
-
プロデューサー
各部署の要望をまとめたら、ヘッダーに八つリンクを並べたくなったんだけど。
-
Web担当者
ヘッダーのリンクは五つ以内が現実的です。それ以上並ぶと一つひとつが見分けづらくなって、かえって使われなくなります。何を載せて何を載せないか、優先順位を握り直しましょう。
-
プロデューサー
たしかに多すぎても迷うね、絞り込もう。
ヘッダーのスクロール追従を、デザイナーとWeb担当者で検討する場面
-
デザイナー
ヘッダーをスクロールしても追従するようにしたいんですが、どう思いますか。
-
Web担当者
ヘッダーを追従させると回遊性は上がるので良いと思います。ただモバイルだと常に画面の上を占有して窮屈になるので、高さはできるだけ抑える設計でお願いできますか。
-
デザイナー
了解です、モバイルは薄めのデザインで詰めてみます。