ヒューリスティック分析
専門家が経験則(ヒューリスティック)に基づいて、サイトの問題点を洗い出す定性的な分析手法。「ヒューリスティック評価」「Expert Review」とも。ヤコブ・ニールセンの「10 のユーザビリティヒューリスティクス」が代表的なチェックリストで、業界標準として広く使われる。
本書のスタンス(Lesson 8-4)は「A/B テスト・ユーザー観察より低コストで、改善仮説の起点として有効」。業者の専門家(UX デザイナー等)に依頼するか、社内でチェックリスト化して定期実施。1〜2 名の専門家で 1〜2 日で実施可能で、A/B テストの 1/10 〜 1/100 のコストで改善仮説が得られる。
分析の実務:ニールセン 10 原則(システム状態の可視化 / 現実世界との一致 / ユーザーコントロール / 一貫性 / エラー予防 / 認知より再認 / 効率性 / ミニマルデザイン / エラー回復 / ヘルプの可用性)、社内チェックリストの作成(自社サイト特有の項目)、サイト全体の通し評価(主要動線・CV 経路・FAQ・問い合わせ)、SP 実機での評価、発見した問題の重要度ランキング(致命的 / 大 / 中 / 小)、改善仮説と A/B テストへの繋ぎ、四半期 1 度の定期実施。
落とし穴は、専門家の主観に偏って実際のユーザー課題と乖離、ニールセン 10 原則を機械的にチェックして表面的、改善仮説に繋げず「問題リスト」で終わる、SP 評価を怠って PC のみで評価、業者依存で社内ノウハウが蓄積しない、AI による自動分析を全任せして人間の洞察を放棄、Lighthouse などの自動診断ツールとの違いを混同、定期実施を怠って「やった気」になる。
言葉をよく利用する人
- デザイナー
- マーケター
- Web 担当者(発注側)
- ディレクター
- プロデューサー
会話上での使用例
改善仮説の起点としてヒューリスティック分析を使う場面
-
Web 担当者
CVR 改善案、A/B テスト前に何ができますか
-
マーケター
ヒューリスティック分析で改善仮説を出しましょう。社内 2 名(私と Web 担当)+ 外部 UX デザイナー 1 名で 1 日。ニールセン 10 原則 × SP 実機評価 → 上位 5 つの問題抽出 → A/B テスト候補へ
社内チェックリスト化の場面
-
Web 担当者
ヒューリスティック分析を四半期定例化したい
-
ディレクター
社内チェックリストを作りましょう。ニールセン 10 原則 + 自社の重大リスク領域 + 過去 1 年の失敗 DB から抽出した 30 項目。担当者 1 名で 1 日、四半期で実施 → 改善優先 3 つを意思決定マップに