KJ 法
文化人類学者の川喜田二郎氏が考案した、定性的な情報(数値化できない言葉やアイデアなど)を構造化する手法です。日本発の発想法として国際的にも知られています。
基本的な手順
- カード化:1 枚のカード(付箋など)に 1 つのアイデア・意見を書き出す。
- グループ化:似ていると感じるカードを直感的に集める。
- 見出し(ラベル)付け:集まったグループの内容を一言で表す名前をつける。
- 図解化:グループ同士の関係性を線で結び、全体構造を可視化する。
現場での使われ方
Web 担当者の実務では、ユーザーインタビュー結果の整理、ブレスト後のアイデア収束、ペルソナの行動パターン抽出などで活躍します。物理的な付箋だけでなく、Miro や FigJam などのオンラインホワイトボードでもよく実施されます。
初心者が陥りやすい罠(ここがポイント)
担当者が陥りやすいのは、「UI の不満」「機能の要望」のように先にカテゴリを決め、そこにカードを振り分けてしまうことです。これは単なるソーティング(分類作業)であり、KJ 法ではありません。
KJ 法の本質は、データのほうから帰納的に(下から上へ)構造を立ち上げることです。たとえば「ボタンが小さい」「文字の色が薄い」というカードを寄せ集めた結果、はじめて「視認性の課題」というラベルが生まれます。集めた断片を眺めながら寄せていくうちに、自分でも気づいていなかった切り口が見えてくる、「観察 → 言語化」を促す装置だと捉えましょう。
言葉をよく利用する人
- Web 担当者(発注側)
- マーケター
- ディレクター
- ライター / コピーライター
- デザイナー
会話上での使用例
ユーザーインタビューの結果をどうまとめるかディレクターと相談する場面
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ディレクター
インタビューが12件たまったんですが、どう整理しましょう。
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Web担当者
KJ法でまとめましょう。FigJamで発言を1件ずつ付箋にして、似たものを近づけていくと、こちらが先に決めた枠じゃない切り口が見えてきます。
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ディレクター
では付箋に起こして一緒に寄せていきましょう。
コンテンツのネタ出しブレストの後で整理する場面
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マーケター
ネタが60個くらい出ましたね。
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Web担当者
KJ法で寄せていきましょう。先にカテゴリを決めずに、近いもの同士を集めてからラベルを付けると、思わぬテーマが立ち上がってきますよ。