検収
業者から納品された制作物が、事前の契約や仕様書通りに作られているかを発注者が確認し、承認する工程のことです。最大のポイントは、「検収を承認した時点で支払い義務が確定し、それ以降の修正は基本的にすべて有料になる」というシビアなルールです(契約不適合責任の期間を別途定めている場合を除く)。
トラブルを防ぐ「契約段階」での 3 つのルール
納品されてから揉めないよう、プロジェクトが始まる最初の契約段階で以下を決めておきます(スコープ)。
- 検収期間:「7〜14 営業日」が現実的です。長すぎると業者が請求書を出せず、短すぎると発注者の確認が雑になります。
- 検収項目:何をもって OK とするか(1 枚のチェックリストを業者と共有しておくのがベストです)。
- 検収基準:「発注者が満足すること」のような曖昧な基準は絶対に NG です。
実務における検収チェックリスト(例)
- 機能:お問い合わせフォームは正しく届くか、動画は再生されるか、CMS の投稿はできるか。
- 表示:主要なブラウザ(Chrome 等)や、スマホの実機で崩れはないか。
- SEO・品質:タイトルやメタ情報に漏れはないか、表示速度に問題はないか(公開直前チェック(公開前チェック))。
- 権利・引き継ぎ:素材のライセンスや著作権譲渡(著作権譲渡 / 帰属)の書面はあるか、旧サイトからのデータ移行(移管)は完了しているか。
よくある落とし穴(注意点)
- 初期不良での揉め事:検収後(公開後)に不具合が発覚した際、「契約不適合責任(無償で直してもらえる期間)」を契約書で定めておらず、有償か無償かで大揉めする。
- 放置による自動検収:担当者が忙しくて確認を放置し、契約上の「みなし検収(一定期間を過ぎたら自動的に検収完了とするルール)」が適用されてしまう。
- 属人化:検収の確認を新任担当者一人に丸投げし、組織としてのダブルチェック機能が働いていない。
言葉をよく利用する人
- Web 担当者(発注側)
- ディレクター
- プロデューサー
- 法務 / 契約担当
- 経理 / 購買
会話上での使用例
検収のチェックリストを業者とすり合わせる場面
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Web 担当者
検収の項目を、契約書をベースに 1 枚にまとめておきたいです。チェックリスト案を共有しますので、不足や追加したい項目があれば教えてください。
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業者ディレクター
承知しました。SEO の基礎、表示速度、素材ライセンスの引き渡し、リポジトリの移譲あたりが抜けがちなので、明記しておきましょう。期間は 10 営業日でいかがでしょうか。
検収後に不具合が見つかった場面
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Web 担当者
検収から 2 週間後にフォームの送信エラーが見つかったんですが、これは有償対応になりますか。
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ディレクター
契約書の契約不適合責任の期間を確認しましょう。納品から 3 ヶ月以内なら無償で補修する条項になっています。今回は期間内なので、修正対応を依頼しますね。