再委託
発注した業者(元請け)が、請け負った業務をさらに別の業者(フリーランスや下請け企業など)に依頼することです。Web 業界ではデザインやコーディング、広告運用などで再委託が行われるのが日常的ですが、発注側からは実態が見えにくく、「納品物の品質」と「情報漏洩リスク」に直結するため注意が必要です。
実務の鉄則:発注側にも「監督責任」がある
個人情報や機密情報を扱う案件では、個人情報保護法により発注側にも「委託先への必要かつ適切な監督」が求められます。元請けだけでなく、再委託先まで監督が及ばない(誰がデータを触っているか分からない)状態は、発注側自身の法令違反に繋がります。
契約時に必ず確認すべきチェックリスト
契約書(基本契約など)で以下のルールを明確化し、NDA(秘密保持契約)の遵守を徹底させます。
- 再委託のルール:原則禁止(個別承認)、一定範囲は事前承認、自由などの条件。
- 通知と承認:再委託をする場合、事前の通知や承認プロセスはどうなっているか。
- 責任の所在:トラブル時に元請けが全責任を負うか。
- データの廃棄:契約終了時、再委託先の PC 等から確実にデータが廃棄されるか。
- 海外の扱い:オフショア(海外開発)の場合、越境データの移転や現地法令はどうなるか。
初心者が陥りやすい罠(落とし穴)
- 実態のブラックボックス化:元請けは立派な法人だが、実態はフリーランスに丸投げしており、品質がコントロールできず納期が遅れる。
- 無断での再委託:契約上は「再委託禁止」にしているのに、実態としては無断で下請けに出されている。
- 最新ツールのグレーゾーン:元請けが機密データを勝手に生成 AI ツール(学習機能)に入力して処理している(これを「再委託」や「第三者提供」と扱うかが契約上曖昧になっている)。
言葉をよく利用する人
- 法務 / 契約担当
- Web 担当者(発注側)
- プロデューサー
- 情シス
- 経理 / 購買
会話上での使用例
顧客情報を扱う案件で、再委託の条件を業者と詰める場面
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Web担当者
今回は顧客情報を扱うので、再委託の条項を厳しめにお願いしたいです。事前承認と、再委託先の特定と、NDA遵守の徹底を入れてください。
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業者ディレクター
承知しました。再委託先の一覧は契約書の別紙で開示して、追加するときは都度事前承認をいただく形にします。再委託先にも当社と同等のセキュリティ要件を求めますね。
元請けを変えたら過去の制作者がたどれなくなった場面
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プロデューサー
元請け業者を切り替えたら、前にコピーを書いてくれた人が誰だったのか分からなくなってしまって。
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Web担当者
以前の契約書の別紙を確認して、その方と直接契約に切り替えられないか打診してみます。こういう時のために、再委託先を別紙で開示してもらう仕組みが効いてきますね。次回からは必ず入れましょう。