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一式

見積書において「〇〇 一式」と記載され、具体的な作業内訳が見えないまま金額だけが示される書き方です。Web 制作の見積もりで非常によく見られます(例:「デザイン一式 80 万円」「コーディング一式 60 万円」など)。

鉄則:「一式」見積もりには必ず内訳の開示を求める

一式だけで出された見積もりでは、妥当性の比較も、契約後のスコープ(作業範囲)交渉もできません。透明性のある見積もりを出せる業者は、自社のコスト構造を正しく把握している証拠であり、信頼性の指標になります。

実務でのアクション:3 つの軸のいずれかで内訳を出してもらう

業者には、「一式」を以下のいずれかの軸に分解して再提出するよう依頼しましょう。

  • 工程別:要件整理 / デザイン / コーディング / 公開・検収 / 保守 など。
  • 成果物別:トップページ作成(○万円) / 下層ページ作成(単価 × ページ数) など。
  • 担当者別:PM / デザイナー / コーダー / SEO 担当 × 稼働時間(人日・人月)。

現場で陥りやすい「落とし穴」

  • 総額が安いからと「一式」のまま発注し、後から「それは別料金です」と追加請求が次々に出る(最も多いトラブルです)。
  • 内訳を出してもらったが、「ディレクション一式」「コーディング一式」と粒度が粗く、実質的に「一式」のままである。
  • 内訳開示を要求したら、業者が「うちはやりません」と離脱してしまった。焦る必要はありません。内訳を出せない=どんぶり勘定の業者であるため、「その業者を選ばない」という正しいリスク回避ができた証拠です。

言葉をよく利用する人

  • Web 担当者(発注側)
  • プロデューサー
  • 経理 / 購買
  • ディレクター
  • 経営層

会話上での使用例

見積書に一式表記が並んでいて内訳を求める場面

  • Web 担当者
    お見積もりが「デザイン一式80万」「コーディング一式60万」となっているんですが、もう少し内訳を出していただけますか。
  • 業者ディレクター
    承知しました。デザインはパソコンとスマホのページ別単価に修正回数を加えた形で、コーディングは実装の工数に時間単価を掛けた形に組み直します。他社さんと比べやすいようにお渡ししますね。

複数社の見積もりが一式ばかりで比較できない場面

  • プロデューサー
    三社からもらった見積もり、それぞれ「一式」のまとめ方がバラバラで全然比べられないんです。
  • Web 担当者
    でしたら全社に「工程ごとの内訳で出し直してください」とお願いしましょう。依頼書の補足として内訳の細かさも指定し直します。そこで出せないという業者さんは、判断材料として外していく形でいいと思います。

関連 Lesson(本書本文)

Lesson 3-3 見積書の読み方