ファクトチェック
概要と SEO・コンプライアンスにおける位置づけ
コンテンツに書かれた事実(数字・日付・引用・統計・固有名詞)が本当に正しいかを、「一次ソース(一次情報)」に当たって裏取りする作業。
元々はジャーナリズムの基本動作だが、生成 AI の普及に伴うハルシネーション(もっともらしい嘘)対策と、薬機法・景表法といったコンプライアンス対策の両面から、現代 Web マーケティングにおける「必須工程」に格上げされた。(※現在、Google の評価基準「E-E-A-T」においても「Trust(信頼性・正確性)」は最重要視されており、事実誤認のあるコンテンツは SEO 順位が致命的に低下する)。
AI 時代の基本原則(人は AI の責任を取れない)
AI 生成コンテンツを扱う場合、公開前の人間の目視によるファクトチェックを「絶対に省略できない工程」としてワークフローに組み込むこと。
とくに自社固有の情報(社員名・サービス仕様・実績数字・料金)は AI に一切任せず、必ず人が用意し、人が最終確認する。「AI が言っている(出力した)」は事実確認の根拠には一切ならない。
実務におけるワークフローと一次ソースの扱い
実務では、文章の「てにをは(文法や誤字脱字)」を見る校正作業とは完全に分離して、事実確認だけを行う時間を取るとミスが激減する(校正観点の分離)。
- リストアップと裏取り:記事中の数字・日付・引用・固有名詞をすべて抜き出し、必ず一次ソース(まとめサイトや Wikipedia ではなく、官公庁の「go.jp」ドメインの政府統計、企業の公式プレスリリース、業界団体の一次資料)で確認する。
- AI の幻覚チェック:AI が引用元として提示した URL や論文名には必ず実際にアクセスし、「リンク切れではないか」「架空の論文や架空の人物をでっち上げていないか」を確かめる。
- 社内確認:自社に関する情報は、営業・経理・法務などの管轄部署に都度確認を取る。
やってはいけない「現場の落とし穴」と失敗談
- AI の自己評価の盲信:AI で作った文章のファクト確認(校正)まで AI に任せ、もっともらしい嘘をスルーして大炎上する。
- URL の存在確認サボり:AI がもっともらしく出力した URL(青文字)を見て「ソースがあるから安心」と思い込み、実際にクリックして中身を確認しない。
- 孫引きの罠:ネット上で「みんなが書いている数字」だから真実だと思い込み、大元の一次ソースを辿らない。
- 外注ライターへの丸投げ:外注ライターが納品した原稿のファクトチェックを発注側(自社)が怠り、そのまま公開して企業の信頼を失う。
- 情報の鮮度・ローカライズ不足:海外の統計データや、10 年前の古い調査結果を「最新の日本市場の事実」だと勘違いして掲載する。
- 致命的な法令違反:薬機法や景表法(優良誤認など)に抵触する強すぎる数字訴求(例:「使用者の 99% が 1 ヶ月で痩せた」等)を、裏付けなしにそのまま掲載して行政指導を受ける。
言葉をよく利用する人
- ライター / コピーライター
- マーケター
- Web 担当者(発注側)
- AI 活用担当 / プロンプトエンジニア
- 法務 / 契約担当
会話上での使用例
AI生成記事のファクトチェック工程を効率化したいと相談される場面
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マーケター
AI生成記事のファクトチェック、なんとか効率化できないですかね。本数が増えてきて回らなくて。
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Web担当者
事実や数字、引用箇所のリストアップまではAIにやらせていいと思います。ただ、その一覧を一次ソースで確認する作業だけは人が必ずやってください。ここはAIに代替させると事故ります。月10本なら1本30分で5時間、ここは必須工数として見込んでおきましょう。
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マーケター
なるほど、確認の工程だけは削れないんですね。承知しました。
ライターがAIに書かせた実績数字が間違っていた場面
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ライター / コピーライター
導入企業1,000社という数字、AIが書いてくれたのでそのまま入れておきました。
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Web担当者
そこはファクトチェックが要る箇所です。実際の導入数は800社なので、これはAIのハルシネーションですね。自社の実績数字をAI任せにすると、優良誤認で景表法に触れるリスクもあります。
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ライター / コピーライター
危なかったです。次からは数字は営業さんに確認してから書きます。