素材ライセンス
写真、動画、イラスト、フォントなどの素材を「どのような条件で使ってよいか」を定めた権利範囲のことです。商用利用の可否、使える媒体、期間、改変(加工)の可否などが契約で決まっています。Web 制作において見落とされがちで、後になって「実は使えない素材だった」と大きなトラブルになりやすい領域です。(※詳しくは「ライセンス」の項目も参照)
運用の勘所:素材を「自社の資産」として管理する
大事なのは、素材の利用権利が「制作会社(業者)名義なのか、自社名義なのか」「今回限りの単発利用か、永続利用か」を契約段階でしっかり握っておくことです。これらを一覧で管理しておくと、担当者の退職や制作会社の変更時にもスムーズに引き継げます。
素材別のチェックポイント
- 写真:写っている人の権利(肖像権)のクリアや、使用できる期間の制限
- 動画・音楽:BGM の二次利用許諾、JASRAC への申請要否、出演者の権利
- フォント:Web 用と印刷用での契約の違い、社内 PC へのインストール許諾
- イラスト:独占利用か非独占か、自社のオリジナルキャラクターとしてグッズ化(IP 化)できるか
よくある落とし穴(注意点)
- 業者名義の罠:制作会社が購入したストック素材のライセンスが「制作会社名義」になっており、自社でパンフレット等に使い回すことができない。
- 使用期限切れリスク:人物モデルの写真の使用期限(例:1 年)を見落とし、サイトに載せ続けて違約金が発生する。
- 社員の退職:社員が退職した際、サイトから顔写真を差し替える手間やコストを見積もっていない。
- 権利の曖昧さ:フリーフォントの利用規約(商用 NG など)を確認せずに使ってしまったり、最近増えている「AI 生成素材」を権利範囲が不明瞭なまま使ってしまったりする。
言葉をよく利用する人
- 法務 / 契約担当
- Web 担当者(発注側)
- カメラマン / 映像クリエイター
- デザイナー
- 広報
会話上での使用例
撮影後の素材納品で権利関係を確認する場面
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Web担当者
今回の写真の素材ライセンスですが、自社名義に譲渡する契約になっていますよね。
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カメラマン
はい、譲渡と著作者人格権の不行使、それから全媒体で永続利用という条件でお見積もりに入っています。
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カメラマン
被写体になった社員10名の肖像権使用承諾書も別途回収済みです。退社された場合の扱いだけ、別途お打ち合わせさせてください。
社員の退職時に出演している動画素材の扱いを議論する場面
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カスタマーサポート
退職される田中さんから、ご自身が出ている採用動画を消してほしいと言われています。
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Web担当者
出演契約に「退職後の継続利用」の条項が入っていれば、契約どおり使い続けられます。
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Web担当者
入っていなければ削除か差し替えの方向ですね。素材ライセンスの管理台帳で契約条件を確認してから判断します。