用語集A〜Z

STP 分析

よみ: エスティーピーぶんせき

フィリップ・コトラーが提唱した、現代マーケティングの土台となるフレームワークです。Web 担当者にとっては、具体的なペルソナ(顧客像)を作る前段として、「そもそも自社は、市場の誰を狙うのか?」を明確にするための重要な工程になります。

STP の 3 つのステップ

以下の順序で、自社の「市場での立ち位置」を決めていきます。

  • S:Segmentation(市場細分化 = 分ける):市場を、ニーズや行動特性などの「意味のある単位」で切り分ける(セグメンテーション(セグメント))。
  • T:Targeting(標的設定 = 絞る):切り分けたグループの中から、自社が狙うべき層を絞り込む。
  • P:Positioning(位置取り = 立ち位置を決める):その層の顧客から「競合と比べてどう見られたいか(独自の魅力)」を決める(ポジショニング)。

実務における最大の目的(やらないことを決める)

STP 分析は、「狙わない層(やらないこと)を決めるためのツール」だと捉えてください。企業はつい「全方位(みんな)に売りたい」という誘惑に駆られますが、ターゲット外を明確に切り捨てることで、結果的に狙う層へのメッセージ(広告やコンテンツ)が鋭く研ぎ澄まされ、ブレがなくなります。

よくある落とし穴(注意点)

  • S(分ける)の切り方が荒すぎる:「20 代・女性」といった年齢や性別だけで区切ってしまい、ユーザーの具体的な行動や悩みが読めない。
  • S(分ける)の切り方が細かすぎる:属性を 10 個も並べてしまい、対象者がいなくなって運用に乗らない。

セグメンテーションは、「行動やニーズに明確な差が出る単位」で見極めるのが成功のコツです。

言葉をよく利用する人

  • マーケター
  • Web 担当者(発注側)
  • ディレクター
  • 広告運用者
  • 経営層

会話上での使用例

新規LPの企画ミーティングの場面

  • マーケター
    今回のLPは、誰に向けて作りましょうか。
  • Web 担当者
    STP 分析をベースに、まず市場の切り方から見直しませんか。今は全業種・全規模になっているので、行動の違いが出る単位で3つくらいの群に切り直したいです。
  • マーケター
    なるほど、ターゲットを絞るところからですね。切り直し案を一緒に考えましょう。

広告運用者とターゲティングを相談している場面

  • 広告運用者
    ターゲティングの設定で、どこまで絞るか迷っています。
  • Web 担当者
    STP 分析のターゲティングで決めた、30代から40代の現場マネージャーに寄せましょう。狙わない層も明確に除外設定しておくと、配信のブレが減りますよ。
  • 広告運用者
    了解です。その層を軸に除外条件も組み立てます。

関連 Lesson(本書本文)

Lesson 2-2 ターゲットとペルソナ