橋渡し役
担当者が自社(社内の情報・素材保有者)と制作側(業者・ライター・デザイナー)を繋ぐ役割です。社内情報を業者に渡し、業者の制作物を社内意見と照らして判断する、双方向の翻訳機能を指します。社内と外部のどちらの言葉も理解している人にしか担えない、Web 担当者の存在意義の中核とも言える働きです。
核心は、プロット(構成)は制作側が引きやすいが、自社情報の橋渡しは担当者にしかできないという点です。フィルター役と一対で、橋渡しが「双方向の流通」、フィルター役が「社内意見の選別」を担います。
実務での鉄則(具体的な橋渡しアクション)
- 一次情報の提供:取材時に外部業者が踏み込みにくい「顧客情報・社内秘・営業ノウハウ」を率先して補足し、原稿に「自社しか知らない事実」を追加します。
- 前提条件の共有:ターゲットとなるペルソナ、ブランドのトーン & マナー(ブランドトーン)、ゴールデンルート(ゴールデンルート・ユーザーに辿ってほしい理想の導線)を業者に正確に渡します。
- 言語の翻訳:社内特有の「業界用語」を業者と擦り合わせ、ニュアンスの誤訳を防ぎます。
実務での落とし穴(よくある失敗例)
- 「業者がやってくれるだろう」という丸投げ:担当者が最も陥りやすい罠です。橋渡しを放棄し、業者が作ってきたものを素通しで承認すると、自社の強みが一切反映されていない薄っぺらいコンテンツになります。
- 社内ヒアリングの不足:営業や現場の声を聞かず、担当者ひとりの偏った情報源だけで業者に伝えてしまうこと。
- ドキュメント化の怠慢:業者への「翻訳・補足」を口頭だけで済ませてしまい、設計思想ドキュメントとして残さないこと。担当者が退職した瞬間に、業者との連携が途切れてしまいます。
言葉をよく利用する人
- Web 担当者(発注側)
- ディレクター
- マーケター
- 広報
- プロデューサー
会話上での使用例
業者が事例取材で表面的な質問しかしていなかった場面
-
業者ディレクター
事例先のヒアリング、お客様の業務効率がどれだけ上がったか、数字を中心に伺ってきました。
-
Web 担当者
そこは私が 橋渡し役として補足しますね。実はあの会社、導入直前に現場から猛反対があって、それを乗り越えたところが意思決定の山場だったんです。業者さんからは聞きにくい裏話なので、私の方から共有します。
営業からコピーが現場の言葉と違うと指摘された場面
-
営業
この原稿の「ソリューション」って言葉、現場ではほとんど使わないんですよね。
-
Web 担当者
橋渡し役としての翻訳が抜けていました。「課題への対応策」「お客様へのご提案」みたいに、営業の現場で実際に使う言葉に書き換えるよう、ライターに依頼します。今後は営業同行や議事録の共有を月 1 回設けますね。