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BtoBtoC

よみ: びーとぅーびーとぅーしー

Business to Business to Consumer。メーカーやサービス提供者が、間に立つ事業者(プラットフォーム・小売・代理店など)を経由して販売しつつ、最終消費者との関係性も維持していく取引形態です。

具体的には、「メーカーが Amazon や楽天市場(B)に出店して一般客(C)に売る」「飲食店が UberEats(B)経由で配達する」といった形が代表的です。他社ブランドの製品を製造する OEM 供給をしつつ自社ブランドも展開する形なども該当し、純粋な BtoB(BtoB / BtoC・法人向け)や、中抜きして直接売る D2C(D2C / DtoC・Direct to Consumer)の中間に位置します。

サイト設計の鉄則:顧客が「二層」いる前提に立つ

直接の取引先である「事業者(B)」と、その先の「最終消費者(C)」では、サイトに求める情報も意思決定の軸も全く異なります。どちらをメインターゲットにするかを曖昧にしたまま、1 枚の LPで「代理店募集」と「商品の購入」の両取りをしようとすると、結局誰にも刺さりません。誰に何を見せるのか、入り口となる面を完全に切り分けることがすべての起点になります。

サイト構造と計測の実務

  • B(パートナー事業者)向けコンテンツ:「導入メリット・卸売りの取扱条件・販促支援・専用の問い合わせ窓口」など、ビジネスとしての儲けや安全性をアピール。
  • C(最終消費者)向けコンテンツ:「商品の魅力・利用シーン・口コミ・購入導線」など、個人の感情や生活の変化をアピール。

これらを別セクション、あるいは別サイトで明確に分けます。効果計測(アクセス解析)も、「B のプラットフォームから自社への送客数」と「C の最終的な CV(コンバージョン・成約)」を別々の KPIとして追わないと、どのステップでユーザーが離脱しているのか全く見えなくなります。

現場で直面する痛い落とし穴(失敗談)

  • 1 ページでの訴求の混在:B 向けと C 向けのメッセージを 1 ページに詰め込み、メッセージが薄まって両方からスルーされる。
  • 顧客データ・接点の喪失:間に立つ事業者(B)に依存しすぎると、「商品は売れているのに顧客のメールアドレスが手に入らず、自社からリピート購入の案内が打てない」という致命的な弱点を抱えることになります。
  • ブランドと体験の崩壊:B 側の都合による値引きや、自社の意図しない見せ方(安売り感など)が横行し、ブランド体験の一貫性が崩れる。
  • 顧客の生の声が届かない:C からのクレームや要望の対応を B に任せきりにした結果、サービス改善のヒントとなる「顧客の生の声」が自社に全く届かなくなる。
  • 計測の複雑化による検証放棄:二層構造ゆえに計測タグの設置や CV の定義が複雑になり、Web 担当者が効果検証を諦めてドンブリ勘定になる。

言葉をよく利用する人

  • マーケター
  • Web 担当者(発注側)
  • ディレクター
  • 経営層
  • プロデューサー

会話上での使用例

プラットフォーム出店時のサイト方針を議論する場面

  • マーケター
    モール出店と自社サイト、どちらに力を入れるべきでしょうか。
  • Web 担当者
    BtoBtoC の二層で考えましょう。モール経由の送客と、自社サイトでの最終的な購入を、別々の KPI に分けて見るのがいいです。モールはブランドの見せ方を委ねきれないので、世界観と顧客データだけは自社サイト側で握っておく設計が安全です。

二層の訴求が混ざっていると業者に指摘する場面

  • 業者ディレクター
    トップに、取扱店募集と、商品の購入はこちら、を両方大きく置きました。
  • Web 担当者
    BtoBtoC で相手が二層に分かれるので、面を分けましょう。消費者向けのトップと、パートナー事業者向けの導入ページを別系統にしたいです。1画面で両方を狙うと、どちらにも届かなくなってしまいます。

関連 Lesson(本書本文)

Lesson 2-2 ターゲットとステークホルダー