用語集A〜Z

2 段階価格設定

同じサービスに対して「固定の基本料金」+「使った分だけの従量料金(または成果報酬)」の 2 段階で構成する価格設定(プライシング)(二部料金制)のこと。Web 業界における SaaSの「月額基本料 + API コール数に応じた課金」や、電気料金、あるいはコンサルティングの「リテーナーフィー(毎月固定の顧問料) + 成果報酬」などが典型的な例。

運用の要点:Web 上の料金ページ設計と「分かりやすさ」の徹底

Web 担当者にとっては、自社サービスの「料金プランページ」を設計する際の中核となる概念。基本料金を安く見せて導入ハードルを下げるか、基本料金を高めにして従量部分を無料(使い放題)に見せるかなど、どちらに重みを置くかでマーケティングの訴求が大きく変わる。

現場で絶対に守るべき鉄則は、「顧客自身が『うちの会社が使ったら、結局月にいくらかかるのか』をパッと計算できるようにする」こと。複雑すぎる場合は、Web サイト上にスライダー式の「料金シミュレーター」を設置したり、「従業員 50 名・月間 1 万 PV の A 社の場合=月額〇〇円」といった具体的なモデルケースを複数提示するなどの UI/UX(UI / UX)の工夫が必須。それでも説明が困難なほど複雑なら、いっそ「月額一律〇〇円」というフラットな単一料金にビジネスモデルごと再設計することも、Web ディレクターから経営層へ提案すべき重要な選択肢になる。

現場でよくある「落とし穴」

提供側の「よかれと思って」が、顧客を猛烈な勢いで遠ざける。

  • 「社内の柔軟」は「顧客の不透明」という致命的なズレ:社内では「顧客の利用規模に合わせられる、柔軟でフェアな料金体系だ」と誇っていても、Web サイトの画面越しに見る顧客にとっては、単に「計算できなくて不透明で怖いプラン」にしか見えない。悲惨な末路(特に BtoB(BtoB / BtoC))として、サービスを導入したい企業の担当者は、上司を説得するために「結局年間いくらかかるのか」を記載した稟議書を書く必要がある。ここで料金が複雑すぎたり「要見積もり」ばかりだと稟議書が書けず、「少々割高でも、月額一律 10 万円と分かりやすく書いてある競合他社」にアッサリと顧客を奪われ、大量の機会損失(離脱)を生み出し続けることになる。

言葉をよく利用する人

  • マーケター
  • Web 担当者(発注側)
  • プロデューサー

会話上での使用例

APIサービスの料金プランを設計する場面

  • プロデューサー
    月額の基本料金プラス従量課金で行きたいです。
  • Web担当者
    2段階価格設定にするなら、料金計算ツールも必ずセットで作りましょう。
  • Web担当者
    月にどのくらいAPIを呼ぶかを入れたら実際の料金が出る形にしておかないと、お客様が自分の支払額を読めずに離脱してしまいます。

コンサル契約の料金ページを相談する場面

  • マーケター
    料金体系が問い合わせ前に分からないと、反応が悪いんですよね。
  • Web担当者
    2段階価格設定の枠組みだけでも公開しておきましょう。月額いくらに成果に応じた費用が加わる、という程度の透明性は要ります。
  • Web担当者
    複雑すぎて伝わらないようなら、いっそ単一料金に作り直すのも選択肢です。分かりやすさを最優先にしたいです。

関連 Lesson(本書本文)

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