用語集A〜Z

UGC(User Generated Content)

よみ: ユージーシー

基本的な意味とビジネスにおける価値

広告主や企業ではなく、実際の顧客やファンが投稿したコンテンツのこと。SNS の投稿・レビュー・写真・動画・コミュニティ投稿などが含まれ、広義には「お客様の声」も UGC。EC・観光・飲食・コスメ業界で特に重視される。

最大の強みは、企業が自ら語る訴求より「第三者の客観的な声」として説得力が高く、信頼形成に直結すること。特に購買の意思決定を左右する。一方で許諾なしの転載は権利問題になるため、事前承諾と利用範囲の明示が必須(公開許諾 / 利用許諾)。AI 時代でも UGC は生成 AI には作り出せない生々しい一次情報の宝庫で、E-E-A-Tの Experience(経験)を裏付ける主要材料になる。

実務における活用の打ち手とツール導入

  • 収集と醸成:ブランドハッシュタグでの収集、購入後メール / クーポンでのレビュー依頼、UGC コンテスト、インフルエンサーを経由した投稿の誘発。
  • 転用と活用:許諾を得た上での広告クリエイティブへの転用、自社サイトの事例ページ(導入事例)や LPへの組み込み、口コミプラットフォームへの返信運用。
  • ツールの活用(現場の定石):手動での DM 許諾取りや掲載作業は工数が膨らむため、実務では「Visumo」「Letro」といった UGC 特化型の収集・許諾・効果測定ツールを導入し、運用を自動化するのが一般的。

Web 担当者が陥りやすい落とし穴とリアルな対策(NG 事例)

  • 【最重要】ステルスマーケティング(景表法)の罠:クーポンやサンプル(インセンティブ)を渡して投稿してもらったのに、投稿内に「#PR」等の関係性明示をさせないこと。2023 年 10 月施行のステマ規制(ステルスマーケティング)により、企業側が措置命令の対象となり事業者名を公表される。過大なインセンティブ付与も景表法抵触リスクになる。
  • 権利問題とライセンス管理:許諾なしで UGC を勝手に商用利用して訴訟に発展する。あるいは投稿者が退会した場合の画像の扱いなど、長期のライセンス管理ルール(事前承諾と利用範囲の明示)が社内に存在しない。
  • ネガティブ UGC からの逃避:批判的な口コミを恐れて放置したり、隠蔽(削除)して炎上を激化させる。現場では、あえて公開の場で「ご不便をおかけし申し訳ございません」と真摯に返信する「アクティブサポート」で、他のユーザーに誠実さを示す逆転の運用が求められる。
  • その他の罠:AI 生成画像をユーザーのリアルな投稿のように見せかけてブランドの信頼を毀損する、ツールを入れても効果を計測せず ROI(投資対効果)を判断できない、など。

言葉をよく利用する人

  • マーケター
  • 広報
  • カスタマーサポート
  • Web 担当者(発注側)
  • ライター / コピーライター

会話上での使用例

UGCキャンペーンを企画する場面

  • マーケター
    UGCのキャンペーンで、お客様の投稿を集めたいと思っています。
  • Web担当者
    いいですね。ブランドのハッシュタグと、投稿者向けの規約を用意しましょう。許諾の範囲、使う媒体、期間をちゃんと明示して、応募の時に使用許諾フォームへの同意を必須にします。許諾なしで転載すると権利問題になるので、そこは外せません。
  • マーケター
    わかりました。賞品の金額も、景表法の上限に引っかからないか確認しておきます。

ネガティブな投稿が拡散して対応を相談する場面

  • 広報
    Xで当社サービスへのUGCの批判的な投稿が拡散しています。
  • Web担当者
    すぐに削除依頼や反論をすると、かえって炎上が広がる懸念があります。まず誠実に事実確認をして、必要なら個別に連絡する形で進めましょう。公式アカウントの返信文をテンプレ化して、ブランドセーフティの担当とも連携します。

関連 Lesson(本書本文)

Lesson 7-1 SNS は「コミュニケーションの場」